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「渤海水質改善行動計画」が奏効、実施範囲を拡大へ

国家環境保護局は約2年前から「渤海水質改善行動計画」を実施してきたが、このほどこの計画の成果について、渤海およびその近海では、汚染物の排出量が削減されて水質が改善されるとともに、大規模な赤潮発生海域が次第に減少するなど、海洋環境が著しく好転したことを明らかにした。同時に、今後も「行動計画」の監督と管理を強化するほか、同計画の実施地域をさらに沿海部の7省・自治区・直轄市まで拡大する考えを示した。

同計画は国の「33211」の重点プロジェクトの1つで、2001年から環渤海に位置する遼寧・河北・山東・天津の3省1直轄市でスタートし、現在順調に進められている。2003年末までに、投資総額の41%に相当する120億2800万元が投入された。全プロジェクトのうち完成件数は全体の30.7%に相当する88件、実施中のものは同36.4%の104件。4省・直轄市での実施率は60%以上で、河北省は86.8%。完成した汚水処理場は21カ所を数え、建設総数の23.6%を占め、処理能力は全体の13.6%にあたる日間89万6000トンにのぼる。プロジェクト実施域内の汚染物排出量も削減された。2003年に渤海に流入した陸上資源の主要水系汚染物の排出量は2000年に比べやや減少し、COD(化学的酸素要求量・廃水中の有機物含有量を示す指標)排出量については削減目標の3分の1をすでに達成、また燐や石油類の排出量もやや減少した。

悪化し続けていた渤海近海の水質は、この数年のプロジェクトの実施で著しく改善された。環境監視データによると、2003年に1・2類の海水比率は前年比11.5ポイント上昇し、4類と4類以下の海水比率は同11.6ポイント低下している。同年の近海環境機能ゾーンの水質達成状況を見ると、山東省が89.3%、河北省84.3%、遼寧省76.9%、天津市が57%。4省・直轄市が燐排出禁止を実施したことで、都市排水中の含有量はかなり減少し、プランクトンの異常増殖が抑制されたことから赤潮の発生回数、面積ともに著しく減少した。

だが国家環境保護総局では「計画の実施は資金調達が滞っているため遅れ気味だ。計画と国家環境保護『十五』(第10次5カ年計画・2000~2005年)目標を達成するのはかなり難しい」と指摘している。

こうした状況から同総局は(1)重点環境保護プロジェクトの進ちょく状況を監督・検査し、実施程度を季節ごとに調整するとともに、計画の実施状況を適時に把握して公表し、4省・直轄市の計画の進度を速め、質的向上を図る(2)『十五』の要件に基づき、沿海部のその他の7省・自治区・直轄市の環境保護機関に対しても同計画を作成し、実施するよう指導・督促する(3)陸上資源の汚染物流入を食い止め、沿海部での水産養殖や海上船舶のオイル漏れ、海底油田開発基地からのオイル漏洩など、海洋資源開発利用プロジェクトによる海洋生態環境の汚染や破壊を防止するための具体的措置を策定して、渤海の海岸線と近海の生態環境を保護し改善する――方針を打ち出した。

「チャイナネット」2004年6月10日

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