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内蒙古自治区、砂嵐発生源の生態整備効果あがる

政府は1998年から内蒙古自治区の主要な砂嵐発生源で生態整備を進めてきたが、砂嵐の発生回数が減少するなどプロジェクトはこの6年間に大きな成果を収めた。

同自治区気象機関の統計によると、生態整備プロジェクトが開始した前に、砂嵐は年間には最高20数回発生していたが、今年は10数回まで減少した。北京から最も近い渾善達克。3年前は黄砂に覆われていたが、現在は一面緑に包まれ、148ある大小様々な湖は清水をたたえ時折鳥が飛来して来る。

内蒙古自治区の面積は118万平方キロメートル。国内で最も有名な牧草地帯で、また砂漠化が最も深刻なところ。砂漠地帯が総面積の60%を占め、年間67万平方キロメートルの速度で砂漠化が進んでいる。90年代以降、草原の砂漠化と退化は現在の3200万ヘクタールまで急速に進み、20世紀末から21世紀初めにかけて砂嵐の発生回数は著しく増加、しかも悪化の傾向にあった。

政府は民族地区の環境保護を高度に重視し、『中華人民共和国民族区域自治法』で「民族自治地方の自治機関は草原と森林を保護・整備し、植樹を組織・奨励する」「いかなる組織あるいは個人であれ、いかなる手段を用いて草原と森林を破壊することを禁じる」「草原と森林での耕地の開墾を禁じる」ことを明確に規定した。

生態環境の悪化を食い止めるため、政府は1998年から総合整備に着手。土砂流失防止や耕地の森林化、放牧地草原化の試験的実施、天然林資源の保護など8大生態整備プロジェクトに総額120億元を投入してきた。

この6年間に整備された面積は1330万平方キロメートルにおよぶ。森林カバー率は14.82%から17.5%に上昇。森林ネットワークで保護された農地や牧場は867万平方キロメートル。砂嵐による危害と土砂流出が食い止められた面積は1530万平方キロメートル。科爾沁と毛鳥素の2大砂漠地帯では、森林カバー率はそれぞれ20%と15%以上。フルンベル大草原の砂漠化も抑制されたほか、阿拉善とオルドスの2大砂漠化草原にも草木が見られるようになった。プロジェクトで実施した飼育方法は、「放牧禁止・放牧休止・小屋の普及・半小屋飼育」。整備された草原地帯での牧草は1平方キロメートルあたり平均900キログラム以上ずつ増加し、4年前の2.7倍となった。家畜は4年間で2270万頭増加。生態整備に従事する主力企業は約150社。プロジェクトで農牧畜民の収入も増加している。同自治区発展改革委員会の統計によると、1人平均年間収入増は約400元に達し、20万人が貧困から脱け出すことができた。

同委員会は先ごろ、国際的に通用する生態システムサービス価値評価方法を採用し、6年間に生態整備に新規投入した資本量について初歩的な評価を実施。その結果、草原の新規価値が年間25億5000万元に達していることが分かった。

内蒙古自治区は来年までに667万平方キロメートルの砂漠・土砂流出地帯を整備するほか、800万平方キロメートルの草原を保護・整備して、森林カバー率を18.5%まで高める方針。

「チャイナネット」2004年6月15日

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