16日の降雨で何日も続いていた猛暑は過ぎ去り、大気も質的に軽度の汚染が数日続く状態を脱して好転したことから、専門家は「北京市は大気が非常に敏感に、質的に変化する転換期に入った」と分析している。
市環境保護局大気処の馮玉橋処長は「一雨降れば、大気の質は著しく好転し、砂が舞い上がれば、大気はすぐさま悪化する。この敏感な変化が転換期の1つの特性だ」と指摘。その上で「1998年に大気汚染防止の強化に取り組んで以降、汚染の深刻度は緩和に転じ、汚染の特徴も徐々に薄れ始めてきた。昨年、好天日は年間日数の61.4%に達した」と強調した。
北京市気象専門家の分析によると、1年を通じて、汚染物の拡散に有利となる天気は60%、不利となる天気が40%を占めているという。「明白なのは、好天気が61.4%を占めたのは、60%の汚染物拡散に有利となる天気を我々が抑え込んだからであり、現在解決しなければならないのは、残された40%だ。これは非常に難しいハードルだが、一旦越えれば、大気はさらに質的な変化をとげるだろう。北京はすでに質的転換期に入っており、今後も工業汚染物の総排出量を大幅に削減し、自動車の排気ガスを規制するとともに、地上の浮遊塵の問題を適切に解決することが、ハードルを越えるカギとなる」、と馮処長は指摘。
さらに馮処長は「16日の降雨は大気の浄化に一役買った。だが雨が止んで空気が乾燥すれば、工事現場や路上の泥は急速に粉塵に変わり、風が吹けば舞い上がることから、道路清掃や塵埃を覆う作業が重要だ」と強調した。
「チャイナネット」2004年6月18日