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卓球・バドミントンセンター主任に聞く

中国チームは先ごろ開かれた第23回世界男子バドミントン選手権(トーマス杯)大会、第20回世界女子バドミントン選手権(ユーバー杯)大会でダブル優勝を果たし、その前に行われた第47回世界卓球選手権大会の男女団体でも金メダルを獲得。関係者は喜び自信のほどを見せているが、国家スポーツ総局卓球・バドミントン運動管理センターの劉鳳岩主任は「成績は過去のもの。アテネオリンピックはゼロからの出発です」と戒めた。チャイナネット(CIIC)はこのほど、劉主任にインタビューした。

CIIC 今回、中国はトーマス杯とユーバー杯を取り戻しましたが、これは中国チームがバドミントン競技で絶対的な優位を占めた、ということなのでしょうか。

劉鳳岩 今年の選手権大会でもやはり、中国に韓国、デンマーク、インドネシア、マレーシアの5強が世界のバドミントン界を独占、という状況でした。ただ、中国は男女とも14年ぶりにトーマス杯とユーバー杯を手にしたことで、中国チームが世界をリードしていることが証明されました。この22年近くを見ますと、中国とインドネシアは毎回4強に入っていますが、あとの2強はマレーシアと韓国、デンマークそれにイギリスの4カ国が入れ替わっています。杯を手にしてきたのはずっとインドネシアと中国、マレーシアのアジアの3チームです。

CIIC 前回シドニーオリンピックのバドミントンでは、金メダル5個のうち4個を獲得しました。今年はどうでしょう。

劉鳳岩 やはり非常に厳しいですね。シドニーでは4個の金メダルを手にしましたが、それは偶然性が大きい。男子シングルスと混合ダブルスの2個は、いずれも番狂わせというもので、偶然的なものでした。

 男子シングルの昨年の成績を分析しますと、参加チームのなかで、優勝回数が一番多いのは中国。しかし、これらの優勝は別々の選手が獲得したもので、ある1人の選手によるものではない、と言っておく必要があるでしょう。ですから、今年のオリンピックの男子シングルで優勝できるかどうか、今の段階で断定するのは難しいですね。

CIIC この数年、国際バドミントン連盟はルールを一部改正してきましたね。大きな大会では中国はインドネシアと同じグループに振り分けられましたが、この問題をどう見ていますか。

劉鳳岩 バドミントンの競技ルールはこのところ絶えず改定されていて、7ポイント制を11ポイントに改めて、1年間試行した後にまた、15ポイント制に改められました。この競技の発展にいかにより適応できるか、ルールをいかにより合理的にするか、同時にいかにテレビ中継に有利か、いかにスポンサーの誘致に有利かなど、みな絶えず模索を続けています。しかし、卓球は違いますね。国際卓球連盟はどんな改革を打ち出しても、その案についてすぐに各国に意見を求め、最終的に投票で決めるのです。国際バドミントン連盟が打ち出す措置は、非常に突然的で、理解できず、事が決まった後にわれわれは意見を出してはいますが、連盟にはそうしたやり方は改めてもらいたいですね。例えば、今回のトーマス杯とユーバー杯のシード選手の決め方です。それまでは、前回の優勝者が第1シードになっていたのですが、今年は突然、各国選手のシングル、ダブルスでの世界ランキングを合計してシードの順位を決めることにしたのです。そのためわれわれは、優勝はしていませんが、世界ランキングでトップクラスにあるので、第1シードに指定されてしまった。前回の優勝者であるインドネシアは、世界ランキングが低いために第5シードとなり、その結果、中国とインドネシアは同じグループに振り分けられて、第1シードと第5シードが対戦することになったのです。こうしたグループ分けは、われわれに非常に不利であり、同じようにインドネシアにも不利でした。

CIIC アテネオリンピックでの卓球の金メダルの目標や、金メダルをめぐる状況についてはどうでしょう。

劉鳳岩 全体的に言えば、やはり女子が優勢ですね。普段の力が発揮できれば、また他のチームが目を見張るような力を見せたり、番狂わせ的なものがなかったりすれば、問題はないでしょう。

男子のシングルとダブルスについては、自信はそれほどありません。手強い相手が多いですからね。シングルはヨーロッパやアジアにも強豪がいて、一番難しい。現在、1年を通して、あるいはもっと長い期間にかけて試合に負けたことがない、という選手は1人もいません。ですから、すべてはその場で力が発揮できるかです。国際卓球連盟がまたルールを改定しましたから、それによってある程度、優勝が難しくなりましたね。

CIIC この数年の国際卓球連盟が行ってきたルール改定は、どんな面で中国の中心的地位に影響を与えたのでしょう。

劉鳳岩 理論面から言えば、連盟のルール改定は、中国に対してのものだとは言うべきでないでしょう。しかし、改定後、中国のような強いチームが大きな影響を受けたのは確かです。言えば、改革は卓球の発展のためです。例えば、中国チームがいつも試合に優勝してばかりいれば、他の国の積極性に影響を与えてしまうでしょう。改革はより多くの国の積極性を引き出して、試合をより鑑賞性のあるもの、より偶発性のあるものにする、というものなのです。

CIIC 李永波氏と蔡振華氏、この二人のヘッドコーチをどう評価していますか?

劉鳳岩 二人は非常に優れたヘッドコーチですよ。非常に素晴らしい成績を上げているし、国への貢献も大きい。二人とも多くの面で似たような資質を備えています。一つは、いずれも昔、優秀な選手だったことで、仕事に情熱を注ぎ、愛国心が強い。性格的には、勝利に挑む精神、勝利への執着が強い方ですから、彼らが率いるチームも気持ちを高ぶらせる方で、精神的な強さもあります。管理の面でも能力がありますね。仕事に気概が感じられ、新しいものに立ち向かう意志があり、チーム管理はなかなか厳しいです。二人は最も優秀な人材だと言うべきでしょう。一緒に仕事をしていて実に愉しいですよ。

CIIC アテネオリンピックがもう間もなくです。卓球、バドミントンチームの準備状況について話していただけますか?

劉鳳岩 今年のオリンピックに向けた準備は実は、人材の選抜も含め、2008年の北京オリンピックのチーム編成を念頭に進めてきました。新人が何人かいますが、王皓選手らを入れたのはそれを考慮したものなのです。国家スポーツ総局からも「2008年にも配慮する、チームを強化する、新人選手に大試合の雰囲気に馴染ませる、経験を積ませる」という要請がありました。

 また、全国の青少年の集中トレーニング、つまり、最も優れた選手を集めてトレーニングを実施し、試合を行って人材を発見し、彼らが頭角を現せるようにしていく計画です。

CIIC 卓球・バドミントンセンター主任として、とりわけ大きなプレッシャーを感じていらっしゃるのでは。

劉鳳岩 ええ、この競技では歴史的に輝かしい成績を収めているので、永遠に負けることのない競技だと言ってもいいでしょう。前任者たちが素晴らしい成績を上げて、起点が高くなり、今度は、私のこのバトンが過去の成績をいかに保持するか、ということになったのですから、もちろんプレッシャーはあります。自分の在任中により輝かしいものにして、この競技が引き続き発展していけるようにする、それは誰もが考えることではないでしょうか。前任者たちの良い経験と伝統を受け継ぎ、それらを発揚させながら時代とともに進む、また管理や思想教育、トレーニング、革新、コーチ陣やチームの整備、後継者の養成などでも時代のステップに追いついていかなければならない。われわれは在任中に何か間違いがなければ、とビクビクしていて、まるで薄氷を踏む思いですよ(笑い)。

「チャイナネット」2004-6-10


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