中国は21世紀初期の貧困扶助開発行動綱領を確定
中国政府は1994年以降「国家八七貧困扶助計画」を実施している。7年来国はさまざまな措置を取り、貧困扶助への資金投入を拡大するため、全社会の力を動員している。また、国際社会の援助も受け、貧困扶助は著しい成果を収めた。貧困地区には大きな変化がもたらされた。2000年末現在、全国の農村では衣食が満ち足りるという問題がまだ解決されていない人口は3000万人まで減少し、農村人口に占める比率は3%前後まで下がった。社会保障対象や自然条件の劣悪な地域に生活している少数の特別貧困人口を除いて、全国農村では衣食が満ち足りるという問題は基本的に解決された。「国家八七貧困扶助計画」の目標はほぼ実現した。これは国務院貧困扶助開発指導グループの高鴻賓主任がこのほど国務院新聞弁公室の新聞発表会で語ったものである。
「国家八七貧困扶助計画」は主に3つの面で成果が見られた。まずは貧困地区の生活、生産条件が著しく改善されたこと。全国の592の国定貧困県が累計して耕地6012万ムー、道路32万`、電力輸送回線36万`を建設し、5351万人及び4836万頭の家畜の飲用水の問題を解決した。電力、道路、郵便、電話が通じている行政村はそれぞれ95.5%、89%、69%、67.7%に達した。全国の平均レベルに近づくか、あるいは達したのもある。次は経済発展のスピードが加速されたこと。国定貧困県の農業増加額は54%伸び、年平均7.5%増加した。工業増加額は99.3%増加し、年平均12.2%増加した。地方財政収入は1倍近く増加した。食糧の収穫高は12.3%伸び、年平均1.9%増加した。農民一人当りの純収入は648元から1337元まで増え、年平均12.8%増加した。これらの数字から見れば、いずれも全国の平均レベルより高い。さらに、社会事業が全面的に発展をとげたこと。貧困地区の人口の伸び率は基本的に抑えられ、人口の自然成長率は以前より低下し、義務教育の条件は著しく改善され、就学適齢児童の未就学率は6.5%まで下った。貧困地区の郷鎮保健所も改造され、医薬が不足する状況が緩和し、農業実用技術が広められ、農民の科学技術による耕作レベルがはるかに向上し、行政村のラジオ・テレビ放送の普及率は95%に達し、農民たちの文化生活は改善された。
貧困扶助開発は中国経済の発展、民族の団結、国境の安全と社会の安定を促進し、現代化建設の第二の戦略的目標である。人民生活がまずまずのレベルに達するために重要な役割を果たした。
「国家八七貧困脱出計画」の基本的な経験としては1、貧困脱却の仕事を経済の発展と社会の安定の大きな事柄として国民経済と社会発展のトータルの計画に組み込まれた。2、中国の基本的国情と貧困地区の実情から出発して、段階的な目標と任務を確定する。3、経済建設を中心として、開発型の貧困脱却道を歩む。4、総合的な措置を取り、社会諸事業の発展を重視する。貧困地区の将来の発展に着眼する。5、政府をはじめとして社会各界の参与を組織する。6、自力更生を堅持し、貧困地区みずからの努力で現状を一変させる。
今年5月に中国は第3回中央貧困扶助開発会議を開き、『中国農村貧困扶助開発要綱(2001−2010)』の実施を決め、21世紀における中国の貧困脱却助成について全面的に配置をおこなう。江沢民主席、朱鎔基総理が会議に出席して、ねばり強く頑張る精神を引き続き発揚し、開拓、発展をめざし、新しい世紀初期の貧困扶助の仕事をよりよくするという重要なスピーチを発表した。『中国農村貧困扶助開発要綱(2001−2010)』は「国家八七貧困扶助計画」に次ぐいまひとつの行動要綱である。これは中国の貧困扶助の開発が新しい歴史的段階に入ったことを示している。
この段階の主な仕事は次の通り。1、現在まだ衣食が満ち足りる状態になっていない貧困人口はできるだけはやく衣食問題を解決する。2、基本的に衣食の問題の解決した貧困人口の生産、生活の条件をさらに改善する。生活レベルと総合的資質を高める。3、農村のインフラ建設を強め、生態環境を改善し、貧困地区の社会、経済、文化の立ち遅れた状況を徐徐に変え、まずまずの生活に達するために条件をつくる。開発の重点は貧困人口の集中している中西部の少数民族地区、かつて革命根拠地であった地域、国境地区と特殊貧困地区に置く。中西部の上述した四種の地区で、農民の収入レベル、貧困人口の数、基本的生産、生活条件などの要素を総合的分析したうえで、貧困扶助の課題の多い県を確定して、仕事の重点とし、中央が重点的に援助する。中央の貧困扶助資金は主に扶助の重点県、重点村に用いる。それと同時に上述の四種の貧困地区の他の県の貧困村も適当に援助する。東部の省は経済発展のレベルが全般的に高いので、それらの省の貧困地区は主に省内の扶助開発によって解決する。具体的な措置としては市場ニーズにもとづいて経済構造を調整し、貧困地区の栽培養殖業を発展させ、貧困人口の収入を増やす。さらに貧困地区の生産、生活条件を改善し、インフレ施設の建設と生態環境の保護を強化し、科学技術、教育、文化、医療衛生事業を発展させ、貧困地区社会の全面的な進歩を促し、貧困扶助人の資金投入を引き続き増やし、扶助資金の使用効率を高め、中華民族のすぐれた伝統を発揚し、全社会の人たちに働きかけて、貧困地区の開発を援助し、沿海発達地区は西部貧困地区の同じ業種を援助し、東西の扶助協力を展開する。
「チャイナネット」2001年6月22日
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