中国は独立自主の平和外交政策を実行している。この外交政策の主旨は世界の平和を守り、共に発展することを促すことにある。その主な内容は次の通り。
――歴史の流れに順応し、全人類の共通の利益を守ること。中国は国際社会とともに努力し、世界の多極化を積極的に促し、さまざまな勢力のなごやかな共存を促し、国際社会の安定を保つ。経済のグローバル化が共同の繁栄を実現することに役立つ方向にむかって発展することを積極的に促し、利を目指して害を避け、各国、特に発展途上国はその中からメリットを享受することになる。
――公正かつ合理的な国際政治経済新秩序を確立すること。各国は政治面でお互いに尊重し合い、ともに話し合うべきであり、みずからの意思を他人におしつけるべきではなく、経済面でお互いに促進し合い、ともに発展を目指すべきであり、貧富の格差の大幅な拡大をもたらすべきではなく、文化面でお互いに参照し合い、ともに繁栄を目指すべきであり、その他の民族の文化を排斥すべきではなく、安全面でお互いに信頼し合い、共に擁護し合い、相互信頼、互恵、平等と協力の新しい安全観を確立し、対話と協力を通じて紛争を解決すべきであり、武力に訴えるか武力で脅やかし合うべきではない。さまざまな形の覇権主義と強権政治に反対する。中国は永遠に覇をとなえず、永遠に拡張を行わない。
――世界の多様性を守り、国際関係の民主化と発展モデルの多様化を提唱すること。世界のさまざまな文明、異なった社会制度と発展の道は相互に尊重すべきであり、競争と比較の中で長所を学び、短所をカバーし、共通点を求め相違点を残す中で共に発展する、各国の事情は各国の国民が自らで決定し、世界の事柄は各国が平等に話し合うべきである。
――すべての形のテロリズムに反対すること。国際協力を強化し、根本と枝葉末節に共に力を入れ、テロリズムの活動を防ぎ止め、取り締まり、テロリズムの発生する根源を取り除くことに努める。
――引き続き先進諸国との関係を改善し、発展させ、各国人民の根本的利益を重点とし、社会制度とイデオロギーの違いを考えることなく、平和共存五原則をふまえて、共通の利益の接点を拡大し、食い違いを適切に解決すること。
――周辺諸国との善隣友好を強化し、隣国を善とし、隣国を友とすることを堅持し、地域協力を強化すること。
――第三世界との連帯と協力を強め、相互理解と信頼を増進し、相互間の援助と支持を強化し、提携分野を広げ、協力の効果を高めること。
――多国間外交に積極的に参加し、国連とその国際および地域の組織の中で役割を果たし、発展途上国がみずからの正当な権益を守ることを支持すること。