世界第5の人工地球衛星の開発製造、打ち上げができる国、第3の衛星回収技術をもつ国として、中国は衛星回収、一つのロケットによる複数の衛星の打ち上げ、ロケット開発技術および地球静止軌道衛星の打ち上げと観測など重要な技術の面ですでに世界の前列にあり、遠隔探査衛星、通信衛星の開発と応用、有人宇宙船の打ち上げなどの面で重要な成果を収めた。
──有人宇宙飛行 2003年10月15日、中国が独自で開発した「神舟5号」宇宙船が酒泉衛星打ち上げセンターで成功裏に打ち上げられ、中国で初めての有人宇宙飛行が実現した。それまでに中国の有人宇宙飛行プロジェクトは4回ほど無人飛行船の打ち上げ実験を行い、第1回は1999年11月、第2回は2001年1月、第3回は2002年3月、第4回は2002年12月である。「神舟5号」有人宇宙船は中国が最初の宇宙飛行士を宇宙に送り込み、そして安全に地上に戻らせ、これは中国が世界第3の有人宇宙船打ち上げ技術をもつ国になったことを物語っている。現在、複数の宇宙飛行士を宇宙に送り込む有人宇宙船「神舟6号」の打ち上げの計画が実施されている。
――人工衛星 最初の人工衛星「東方紅1号」を打ち上げた1970年4月から2000年末までに、中国は合わせて75個の衛星を打ち上げ、そのうち、中国独自で開発製造した衛星は48、国外のユーザーのために打ち上げた衛星は21となっている。第10次5ヵ年計画期(2001年~2005年)における中国の衛星打ち上げは、これまでの30年間の衛星打ち上げ総数の半分となる見通しで、通信衛星、ナビゲーション衛星、気象衛星、資源遠隔探査衛星、宇宙探測衛星など15種類のものが含まれる。
――運搬ロケット 中国が独自で開発した「長征」運搬ロケットは、12のシリーズがあり、近地軌道、地球静止軌道、太陽静止軌道衛星と宇宙飛行船を打ち上げることができ、成功率は90%以上に達し、今後は新型運搬ロケットシリーズの開発に力を入れることになっている。2003年末現在、「長征」シリーズの運搬ロケットは合計75回の打ち上げが行われ、1996年10月以降連続して33回打ち上げに成功している。中国が独自で建設した酒泉、西昌、太原の三つの衛星打ち上げセンターは、世界でもよく知られる現代的宇宙飛行打ち上げ施設となっている。