中国４大自然景観の１つ（その他は桂林の山水、長江の三峡、雲南省の石林）に数えられる吉林省の樹氷は、内外の観光客に「この世の絶景」と絶賛されているほどだ。冬。北方にある無数の河川が氷層下であえいでいるなかで唯一、吉林市内を流れる松花江はゆったりとした流れをみせる。その距離は約50キロ。湿潤な流れから立ち昇る霧が寒 冷な空気にさらされて樹木に凝結し、不可思議で純潔な、非常に美しい氷の花、樹氷が徐々に形成されていく。早朝。朝陽によって霧のベールが解かれると、５キロ余り続く土手のマツやヤナギはすっかり銀装束に。川岸の散策は、あたかも桃源郷にいるかのようだ。

「チャイナネット」2004年10月28日