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楽山大仏

いにしえより「天府の国」と称されてきた四川盆地。その西南の縁に、峨眉山と楽山はある。

成都市から150㌔ほどの距離にある峨眉山。山西省の五台山、安徽省の九華山、浙江省の普陀山と並び、中国四大仏教名山の一つに数えられている。この地に仏教が伝わったのは西暦一世紀前後と言われ、それから今日まで、2000年近く仏教文化が受け継がれてきた。

峨眉山にはこれまでに延べ200以上の寺院が建立されたとも言われるが、歴史の荒波の中でその多くが姿を消し、現存しているのは30余りとなっている。清代に入ってからはほとんどの寺院で本尊に普賢菩薩を安置するようになり、以来、峨眉山は普賢菩薩が住まう場所と信じられている。

山中には今も200人以上の僧侶が住み、仏事や海外の僧侶・信者との交流活動などにいそしんでいる。

峨眉山に残る仏像の中でも特に有名なのは、万年寺の普賢菩薩六牙白象銅鉄像だろう。北宋の太平興国5年(西暦980年)に鋳造された仏像で、高さは7.8㍍、重さは62㌧もある。

峨眉山の北東約30㌔の場所に位置する楽山は、岷江、大渡河、青衣江の合流点に鎮座する楽山大仏でその名が広く知られている。高さ71㍍というこの座像は、世界最大の石刻弥勒菩薩像だ。唐の開元元年(西暦713年)に建立が始まり、完成したのは90年後の貞元19年(西暦803年)。大仏の頭は山の高さに等しく、その足は大河を踏みしめるかのようだ。人々はその雄大さを「山はこれ一尊の仏なり、仏はこれ一座の山なり」と表現する。

楽山大仏は1996年、峨眉山と合わせて世界自然と文化遺産に登録された。事前の現地調査のため、ユネスコから派遣されたジム・ソルセル博士は「楽山大仏の素晴らしさは、エジプトのスフィンクスや王家の谷と比較し得る」と絶賛。ニーマル・デ・シルバ教授も「世界的な傑作だ」と評価した。

楽山大仏の周りには、秦代の蜀郡の太守李冰が水防のために築いた中州「離堆」や、漢代の麻浩崖墓(崖に穿たれた墓室)、唐代の寺院や宝塔など、多くの歴史文化遺産も残っている。 

「人民中国」より 2004年11月5日  

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