国家測絵(測量・製図)局が今、国土地図のデジタルベース化を進めている。黒竜省・漠河以北の主要航路から南沙諸島の曾母暗沙まで、新疆ウイグル自治区のパミール高原からウスリー江まで960万平方キロにおよぶ国土と、全ての山や河川、市町村が400万分の1から5万分の1の精確な比例を基にデジタル地図化される。すでに2次元作業は終えて現在、3次元地図を作成中。
400万分の1と100万分の1、25万分の1の地図は5年にわたる作業を経てデジタルベース化され、すでに国の検査にパス。5万分の1地図は来年に完成する予定で、北京や上海、広州など、数十都市の2000分の1から500分の1のデジタル地図も相次いで作成される。
専門家は「地形や市町村のデータベースでは、単なる地理的空間の基本的枠組みにすぎず、その他の機関がこの枠組みに人口や生態などに関する各種情報をロードすれば、より豊富多彩な“デジタル中国”が整備される。こうした情報で構成される動向分析は、国のマクロ政策の決定ばかりでなく都市計画、洪水防止や災害の削減などに重要な役割を果たす」と説明。その上で「人口情報が3次元地図に組み込まれれば、コンピューターを用いて、その都市のどの地区で人口が密集しているか、その病院ではどれだけのベッド数が必要か、その土地のデパートや幼稚園はどれほどの規模であるべきか、といった問題が自動的に分析できるので、都市計画の策定にプラスとなる」と強調する。
国家測絵局国土測絵司成果管理・応用処の武文忠処長も「基礎となる地理的空間の枠組みに様々な情報が盛り込まれれば、デジタルベースは一段と充実し、情報化時代が真に到来することになる」と期待を寄せる。
「チャイナネット」2004/11/29