簫(しょう)  
 

 昔から中国で使われてきた管楽器の一つである。管体は竹製で、一端は竹の節によって密閉状態を保ち、他の一端は口が開いている状態である。吹き口は密閉した一端の節の側面にあり、管体の真中あたりに六つ(正面に五つ、裏側に一つ)の押す穴がある。音色は丸みがあって滑らかかつソフトである。音域は二つの8度の音程プラス1音で、音色は深味があってわびしく、ソフトで優雅で、叙情的な楽曲の演奏に向いている。福建省の南音(地方音楽)で使われている洞簫(南尺八とも言う)は晋(265-420)、唐(618-907)時期の6つの穴がある尺八の長所を保つと同時に、宋代(960-1279)の尺八の構造を取り入れ、竹の根部で作ったものである。それは10節、9段、1節に二つの穴というものを標準的なものとし、造型もユニークである。洞簫の発する音は厚みがあって、落ち着いていて美しく、音域もかなり広く、演奏のテクニックはかなり複雑である。

簫と排簫の区別は主に、簫の管体は一本の管、排簫は数本の管のもので、簫は一本の管に多くの音孔があり、いろいろな音を発することができ、排簫は一本の管が1つの音しか出せないというところにある。

「チャイナネット」2004年12月