手鼓は、達甫ともいわれるウイグル族の打楽器。この楽器は4世紀ないし6世紀の頃からすでに現われ、清の頃、イスラム部楽に組み入れられた。
手鼓は枠が木製で、ヒツジの皮をかぶせ、枠の周りに小さな鉄のリングが多数つけられ、演奏の際、両手で鼓の辺をもって、左右の手の指でかわるがわるで鼓を叩き、重くたたくと「ドンドン」という音がし、軽くたたくと「ダーダー」という音がし、あるいは鼓を揺り動かし、鉄のリングを振動させて「ざくざく」という音を出す。この楽器はウイグル族の民間器楽の合奏や伴奏で重要な役割を果たし、特に歌と踊りの主要な伴奏楽器である。
改革後の手鼓はニシキヘビの皮をかぶせたものとなり、ヒツジの皮のものより品質がよい。
「チャイナネット」2004年12月