拍子木  
 

中国語では「梆子」(ぱんず)と言い、中国民間の打楽器の一つである。17世紀前後に、梆子腔(拍子木を打ちながら歌う華北地域の地方芝居の一つ)のはやるにつれて拍子木もはやり出し、広く中国各地に伝わり、伝統演劇の音楽、芸能音楽および民間の器楽合奏に使われるようになった。いくつかの民間の器楽合奏および芸能の伴奏においても拍子木をよく使い、河北、河南、山東、山西、陝西などの省で非常にはやっている。

拍子木は形態から言って二種類がある。一つは棒状のもので、二本の長さの異なる堅い木の棒であり、長いものは円形で、いくらか短いものは長方形のものである。演奏の際、長方形のものを右手に持ち、円形の堅い木の棒を左手に持ち、二本の棒をぶつけ合うようにして音を出し、音色は高らかかつ力がこもり、梆子腔類の伝統演劇の主要な伴奏楽器の一つである。いま一種の拍子木は長方形の枠のようなもので、南梆子(南方の拍子木)と呼ばれ、中国の南方ではやっている。このような拍子木は中心部が空で、割り裂いたアシの茎や竹で叩き、多くは合奏に使われ、音がソフトで、主に楽曲に合わせてリズムを整える役割を果たす。

「チャイナネット」2004年12月