民間の打楽器である。
大きさが同じで厚さの異なった多数の小さなどらでワンセットの雲鑼を構成し、音の高さが決まっている。音の高い低いによって、木棚の上にかけてならべ、下には柄があり、どのどらも三本の縄で締め付けられ、木枠の間に吊り下がるようになっている。新中国の建国以前、雲鑼はよく「行楽」と「坐楽」に用いられた。「行楽」とは、演奏者が左手で木棚の柄を握り、右手でツチを持ち、歩きながらどらを打つのである。「行楽」の際は、柄を握り易くするため、どらの数を限定し、普通は十個に限られる。「坐楽」の際は、銅鑼の数を増やすことができる。例えば西安鼓楽の双雲鑼は、二組の雲鑼を一組にしたもので、木棚には柄がなく、二つの木棚が相連なり、演奏の際、どらの木棚を直立させ、二枚の屏風のように見え、二組の雲鑼を同時にたたく。
建国後、雲鑼は何回の改造が行なわれ、古い形と構造を突き破り、どらの数も増え(ワンセットに29個もあり、38個のものさえもある)、銅鑼をかける木棚の形を変え、音域が広がり、中国の民族楽団の表現力をより豊かにした。演奏の際、二つのツチでたたき、演奏の技巧をより豊かにした。
「チャイナネット」2004年12月