箏の共鳴箱は木製、長方形で、弦が胴板の上に張られ、これまで各地でよく使われていた箏は、絲弦あるいは銅絲弦を張り、弦の数は12、13、15あるいは16本で、弦の長さと音の高さは柱といわれる小さな柱を使って調節するようになっている。普通は「ミ、ファ、ラ、シ、ド」の5音で構成される。改造後の箏は、鋼絲弦を張り始め(楽曲の必要から絲弦を張っているものもまだある)、弦の数を増やし、19、21、25、26本を張るものも現われ、そして手や足でコントロールする調子調節の装置がつけられているものもある。改造後の箏は、音域がさらに広くなり、音量が大きくなり、調子も調節しやすく、表現力も豊かになっている。箏は独奏、伴奏および器楽合奏に用いられる。
箏の音色は清らかで明るく、しなやかで美しく、メロディーには抑揚があり、華麗でなめらかさに富み、特に左手の押音、顫音の技巧が重視される。在来の箏は主に民間声楽の伴奏(主に講談音楽)や地方音楽の合奏(中国南北の弦索楽と細楽)に用いられる。声楽の伴奏と地方音楽演奏を基礎として各地の異なった演奏風格を特徴とする箏演奏楽曲が多数創作されている。
「チャイナネット」2004年12月