撥弦楽器。漢の武帝の頃に、箏、築などの楽器を参考にして製作したもの。阮は共鳴箱が円形で、さおがまっすぐで、4本の弦、12の柱位があり、柱が高低の異なった4弦の間に立ち、4弦を共用する。このような構造を見ると、中国の平均律の使用はその頃から始まったことが分かる。唐代になって阮は13の柱位となり、唐の武后則天の頃、阮咸と改名し、近代においては阮と称された。一連の改造を過て、現在は24の柱のものとなり、音量が大きくなり、音色も改善された。近年、さらに2層の共鳴箱をもつ中阮も開発された。このような中阮は音色がソフトな特徴を持つと同時に、音量も大きくなっている。器楽合奏や伴奏で、阮は重要な撥弦楽器の一つである。よく使われているのは大阮と中阮の二種類である。

「チャイナネット」2004年12月