冬不拉(ドンブラ)  
 

カザフ族の弾奏弦楽器である。共鳴箱は木製のもので、音積には扁平形とひさご状の2種類があり、琴の棹の上に皮の糸を締め付けた品位が9つあり、2本の弦が張られている。3度、4度、5度、6度と8度の音程の加音を演奏することができる。音量はかなり小さく、一般に自分で琴を弾き、自分で歌を歌うことと独奏、合奏などに使われる。

カザフ族の音楽関係者たちはドンブラを改良し、品位を増やし、鋼線の弦に改め、音域を広げ、音量を大きくし、音の高低の異なったドンブラを作り上げた。例えば、4本の弦、12品の最高音ドンブラ、4本の弦、15品の高音ドンブラ、2本の弦、13または14品の中音ドンブラ、2本の弦、17品の亜中音ドンブラと10品の低音ドンブラなどがそれである。

ドンブラを演奏する際、琴を斜めにふところの位置に置き、左手で琴を支えて弦を押さえ、右手で弾く。左手で弦を押さえる時、食指と親指をよく使い、その次は中指と無名指で、小指を使う場合は少なく、右手は主に中指と親指で弦を弾き、ほかの3本の指はあまり使わず、撥(ばち)でピチカートすることもある。一般に外弦でメロディーを奏し、内弦をコードによってアクセントをつけるものとし、それと逆の場合もあり、内弦と外弦を使って同時にメロディーを弾奏することもよくある。

「チャイナネット」2004年12月