広東音楽の中の粤胡で、広東では二胡とも称される。20年代に、二胡を改造したもの。その琴筒は二胡より小さく、音が二胡より4、5度高いことから、高胡という。外弦は鋼絲弦で、内弦は鋼線で弦を巻き付ける(絲弦を使うものもある)。演奏の際、両方のふとももで琴筒をはさんで音量をコントロールする。音色は軽快かつ高らかである。高胡は幅広く使われ、現在は民族楽団の高音弦楽器として、合奏、伴奏、独奏に用いられている。
高胡の主な演奏技巧は右手の弓の動きは分弓が多く、スピーディーな弓の動きがよく使われ、強い拍子で奏する際、推弓がよく使われる。左手の指づかいは主にさまざまなポルタメントや指の自由な動き方があり、広東音楽の伝統的演奏法として、左手は弦を揉まずに、押弦と空弦顫音の技巧を使う。
「チャイナネット」2004年12月