京胡は最初は胡琴ともいい、京劇の主な伴奏楽器である。清の乾隆末期(1785年頃)、京劇の形成に従って胡琴を改良した上でできたものである。
京胡の形と構造は外観が二胡とほぼ同じであるが、形はずっと小さく、琴のさお、筒は竹製。琴筒の直径は約5センチ、一端は口が開けており、他の一端は蛇の皮を張っている。琴弓は二種類あり、一つは軟弓といい、つまりそれほど張らない馬のしっぽである。昔の京胡はこの形と構造のものが多く、現在の京劇伴奏ではもう使わなくなっているが、安徽、河南、山東、河北などの地方芝居と講談音楽で、今でもこのような琴弓が使われ、このような京胡は軟弓という。このような弓で演奏する際、特殊な演奏効果があり、高度な演奏技巧も必要である。もう一つは硬弓といい、つまり琴弓をしっかり張った馬のしっぽである。このような京胡は19世紀に現れ、主に京劇の音楽に使われている。
京胡の音色は軽快かつ高らかで、楽団の中で鮮明な地位を占め、演奏の際、右手の弓の動きは長弓、短弓、顫弓、振弓があり、特に軟弓京胡の急速な連続頓弓と砕弓に特色がある。左手の運指法としては主に吟、揉、、棹朝、注、滑、打などがある。
「チャイナネット」2004年12月