水利部はこのほど、水土保全に関する2003年度の監視報告書「2003全国水土保持監測公報」を発表した。報告書によると、2003年には11の大規模河川の流域で土壌流失が大幅に減少している。三峡ダム流域の土壌流失面積は23.9%減少した。
過去数年間の平均と比較した場合、長江や淮河の流域では、土壌流失量が50%程度に減少している。黄河、珠江、銭塘江の流域では30%以下、海河、遼河、ビン江の流域では15%以下に抑えられた。塔里木(タリム)河と黒河の流域では変動が少ない。過去数年間の平均を上回ったのは松花江流域のみ。
長江の三峡ダム流域の土壌流失面積は、1980年代中期の3万8800平方キロから23.9%減少して2万9600平方キロになった。北京市・天津市付近の砂嵐の発生源「環京津風沙源区」では、水による浸食面積が14.2%減る一方、風による浸食面積が4.4%増加した。塔里木河下流域では応急措置として行われた給水により、天然植生の面積が1万8千ヘクタール増加し、砂地面積が3万3700ヘクタール減少。同下流域の地下水位が上昇し、土壌に含まれる水の量や植生面積の割合が大きく上昇した。
「人民網日本語版」2004年12月8日