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経済の発展


●全体的状況

北京市は全国の政治と文化、国際交流の中心であり、また活性化した、活力溢れる総合的産業都市でもある。改革開放以降、とくに「第9次5カ年計画」(1996~2000年)期間、中国共産党北京市委員会と市政府は「首都経済」という概念を打ち出した。北京の経済発展に即して北京に脚を据え、全国に貢献し、世界に向かうという構想で、経済構造と配置について調整を実施し、経済成長方式の転換を加速することで、全市の国民経済を持続的かつ急速、健全に成長させ、総合的経済力で全国トップクラスの地位を維持する、というものだ。

2003年の国内総生産(GDP)は3611億9000万元。うち第1次産業の増価値は95億3000万元、第2次産業は1298億5000万元、第3次産業は2218億2000万元に達した。経済構造の調整・最適化により、自動車製造を代表とする現代的な製造業が新たに台頭し、ハイテク産業が安定して復調したことで、工業は経済成長をけん引する重要な力となり、成長への貢献度は33.2%に達した。

●分野別概略

◆農業

全市の農村人口は346万8000人。2003年末の耕地面積は19万5600ヘクタールで、穀物生産量は58万トン。同年の増価値は95億3000万元に達し、農業がGDPに占める比重はさらに2.6%まで下降した。農林業・牧畜水産業の総生産高は237億9000万で、うち栽培業は102億3000万元、養殖業は135億6000元。栽培・養殖の比率は2002年の45対55から、43対57に調整された。

◆工業

全市の工業関連企業は約2万社。ハイテク産業が工業成長をけん引する「機関車」となり、エレクトロンクスや機械、化学工業、軽工業、紡績、印刷など全業種を網羅する、比較的完ぺきな工業体系が形成された。2003年の増価値は1017億3000万元で、工業がGDPに占める比重は28.2%、経済成長への貢献度は33.2%。一定規模を有する企業の2003年の増価値は970億8000万元で、うち国有企業は141億7000万元、株式制企業は374億5000万元、外資系企業と香港・マカオ・台湾系企業は391億6000万元に達した。自動車生産台数は同34万7000台で、うち乗用車は7万3000台にのぼる。ハイテク産業の増価値は314億1000万元で、GDPに占める比重は8.7%。

◆建築業

建築業の規模は拡大を続け、都市建設と経済発展に突出した貢献を果たした。2003年の売上高は1306億7000万元。増価値は281億2000万元で、GDPに占める比重は7.8%となった。

◆郵便・通信業

郵便・通信業は安定して発展し、2003年の増価値は174億8000万元に達した。うち通信業の増価値は161億3000万元。年間新聞予約部数は11億7000部、雑誌等予約部数は5284万部。取扱郵便物は8億4000万部、速達業務量は1189万部。2003年末時点の貯金残高は280億8000元にのぼる。

2003年の全市の固定電話加入者数は680万4000世帯、電話交換機容量は834万回線。携帯電話加入者数は1095万6000人で、普及率は100人あたり76.1人。データ通信やマルチメディア、インターネット、電話情報サービス、携帯ショートメッセージなどの新興通信業務が急速に拡大した。IP電話通話総時間数は75億3000万分、ショートメッセージ業務量は89億2000万本。

◆交通運輸業

2003年に輸送量は安定して増大するとともに、業界構造もほぼ安定化した。交通運輸・倉庫業の増価値は78億6000万元で、GDPに占める比重は2.2%。

◆商業

多元化が商業の繁栄をもたらした。2003年の卸し・小売・飲食業の増価値は271億3000万元。商品売上高は4587億3000万元。大中型商業関連企業の収益は一段と改善し、販売収入は3808億4000万元、利潤は79億元。チェーン経営を中心とする現代的な流通方式が浸透し、2003年末時点でチェーン経営企業は146社にのぼる。年間売上高は463億元で、小売総額に占める比重は24.2%。300社を超えるコンビニの売上高は12億5000万元。

◆金融・保険業

金融・保険業は第3次産業で基幹産業となった。2003年の増価値は513億8000万元で、GDPに占める比重は14.2%。

金融業務はさらに拡大した。2003年末現在、各金融機関の預金残高は1兆8321億9000万元で、うち企業預金は9986億4000万元、個人は5293億5000万元。貸出残高は1兆1343億3000万元。消費ローン残高は1646億3000万元。

保険市場も急速な発展をとげた。保険料収入は282億5000万元で、うち損害保険は51億9000万元、生命保険は230億6000万元。損害・生命保険金の支払総額は48億元に達した。

◆証券業

2003年に証券業は急成長し、各種証券の成約高は2兆3369億8000万元で、うち株式成約高は5041億4000万元に達した。A株上場企業は現在76社。うち6社が2003年に上場し、市場で調達した資金は241億9000万元にのぼる。

◆不動産業

不動産業は安定して発展し、2003年の増価値は185億9000万元。開発投資資金は1202億5000万元にのぼり、社会投資に占める比重は55.7%に達した。2003年の分譲マンションの施工面積は9070万7000平方メートルで、うち竣工面積は2593万6000平方メートル。販売面積は1895万8000平方メートルで、販売額は898億元に達した。

◆貿易

全方位で多層的、広領域に渡る貿易の枠組みが形成された。通関統計によると、2003年の輸出入総額は684億6000万ドルで、うち輸入額は516億1000万ドル、輸出額は168億5000万ドル。

◆観光業

北京は豊かな観光資源に恵まれている。景勝地は約200カ所を数え、世界最大の皇宮・紫禁城、天を祭る神廟・天壇、皇室の庭園である北海公園と頤和園、八達嶺・慕田峪・司馬台長城、世界最大の四合院・恭王府などの名所旧跡がある。全市の文化財・古跡は7309件(カ所)を数え、うち国指定の重要文化財は42、市指定重要文化財は222。観光指定ホテルは659軒で、うち星クラスは614軒。客室数は10万9000室。旅行社は約500社に達し、ガイドは21種の言語におよび、その数は5000人余。2003年の海外観光客数は延べ185万1000人、外貨収入は19億ドル、国内観光客数は延べ8737万人で、観光収入は706億元に達した。

◆外資利用

北京は全国でも一流の人材を擁するなど投資環境で強みがあり、また2008年の北京オリンピック開催を受けて、2003年に新規認可したプロジェクトは1360件に達した。契約ベースで32億7000万ドル、実際利用ベースで21億5000万ドル。第3次産業への直接投資が全体の70.6%を占めた。

「チャイナネット」2004年12月



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