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黄河泥土滞積処理整備に三段防衛ラインを構築

先ごろ、陜西省の西安市で、黄河水利委員会シニアエンジニアの薛松貴氏は、今後我が国は3本の防衛ラインを構築して黄河の泥土滞積を処理整備する計画である、と語った。

第一防衛ラインは黄土高原で、土壌流失総合整備により、逐次泥土流入を減少させる。第二防衛ラインは黄河小北干流である。第三防衛ラインは小浪底ダムである。

黄土高原は7万8600平方kmであり、黄河中流の泥砂が集中して流入する地区で、下流の河床が滞積によった高くなってしまう主要な原因を生成する区間でもある。1983年から我が国はこの区間を重点的に整備してきており、現在400余の支流域が国家に検収され、うち100余の支流域にはもう泥砂運搬が行なわれる可能性が無くなった。今後、この区域のほかに21本の黄河支流が国家重点建設プロジェクトに組み入れられ、溝渠基幹工事1万6700カ所、蓄水池建設8万9400カ所が実施され、289万㌶の土地が生態回復される。これを第一防衛ラインとして構築する。

黄河小北干流は山西、陝西の省境にある潼関から禹門口まで河幅3~18kmの区間で、「天然の砂庫」とも称される区間である。我が国は計画的に20年間かけて整備に努めて、小北干流の滞積実験を通じて、黄河泥砂100億㎥を沈殿滞積させた。これは黄河下流泥砂滞積25年分の滞積量の総和に相当する。小北干流滞積実験は、今年の増水期から開始され成功した。

小浪底ダムは黄河下流の水砂処理の要に当たる区間にあり、黄河泥砂コントロールの第三防衛ラインである。貯水容量126.5億㎥の該ダムには、100億トンの泥砂を堰きとめて蓄積する能力がある。同時に「水調整砂調整」によって、下流の河道に「砂を送って海に運ぶ」作業を実現させることができる。2002年以降、我が国は小浪底ダムを利用して3回「水調整砂調整」実験を行い、計2.6億トンの泥砂を海まで運搬させ、黄河下流の河道流量能力を600万㎥/秒にまで向上させている。

関連計画に基づけば、2010年までに黄土高原の新たに増大する土壌流失整備面積は12万100平方kmで、泥砂流入を毎年5億トン減少させ、糧食生産45億kg、果実30億kg、飼料用草本380億kgの増産が見込まれている。2050年には、毎年減少する泥砂量は8億トンに達する予定である。

「チャイナネット」2004/12/23

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