中国政府はイスラム教の聖地であるサウジアラビアのメッカへの巡礼(アラビア語ではハッジという)のための巡礼団を統一的に組織することになった。巡礼はイスラム教の五つの行事の一つである。寧夏回族自治区宗教局イスラム教処の楊生瑞処長は「2004年の寧夏自治区からの巡礼団のメンバーは回族の農民やモスクの布教師らからなり、そのうち、回族の女性は300人に達することになった。2003年末までの時点で、寧夏回族自治区においてメッカ巡礼を行った人の数は累計3000人に達し、イスラム教徒は自分で巡礼の費用を賄い、一人当たり30000元以上であった。この20年来、中国政府は毎年メッカ巡礼団を組織し、近来、より多くの回族のイスラム教徒が信べの深さを示すために巡礼に赴くことを望むようなっている」と語った。
同氏によると、近来、数多くのイスラム教徒は観光、親戚訪問、ビジネスなどの形で他国を経由して巡礼を行った。しかし、大部分の巡礼者は国によって統一的に組織される巡礼団の方がより安全かつ誇りのあるものであると考えている。飛行機をチャーターし、着る物も統一し、アラビア語の通訳や保健医師も巡礼団に随行しているからだ。
寧夏回族自治区は中国の五つの少数民族自治区の一つであり、回族のイスラム教徒が自治区総人口の1/3以上の192万に達している。
「チャイナネット」 2004/12/28