▽子供が一週間に在校している時間は大人たちの勤務時間の150%を上回る
▽ 遊びの時間は大人の60%にしか達しない
遊びは子供の天性であるが、最近の子供の遊びについてのアンケート調査の結果によると、35.6%の子供は「遊びは子供の権利」ということに賛成しておらず、同じ意見を持っている大人たちの比率(22.6%)を上回った。そのほか、「子供にとって、遊びは勉強でもある」ということに賛成できない子供は総数の38.4%を占め、同じ意見を示した親の比率(21.9%)を大幅に超えた。これによって、子供たちが「子供こそ遊びの権利があるかどうか疑っている際に、遊びのための時間をかちとることはないだろう」と調査を行った人たちは懸念を示している。
アンケート調査は2000余の子供を対象とした
このほど出版された中国社会科学院社会学研究所の「青年研究」誌で「子供の遊び―忘れられた一角」をテーマとした調査の結果が掲載され、同調査アンケートは北京、上海、広州、成都の2400余の子供や親たちを対象としたものである。その結果、一週間に子供たちが在校している時間は大人たちの勤務時間の148%を上回るのに、遊びの時間は大人たちのわずか60%で、週末になっても、90%しかないことが明らかになった。
最も長い在校時間は12時間
アンケート調査を受けた子供たちの在校時間は平均8.6時間で、最長は12時間であった。42.6%の子供は朝7時までに登校し、塾に通っている子供は平日は40%、週末は60%にも達する。最も深刻なのは、学校や親たちにとって子供が優秀であるかどうかをはかる唯一の基準は成績であると同時に、子供は外部の世界の価値観と願望を自らの態度に組み入れ、意識的に遊びの時間を制限することになっている。
4割の子供は「暇があってはじめて運動をする」と考える
「テレビを見ると成績が落ちる」、「生徒にとってネットにアクセスすることはいいことはない」、「勉強が一番。暇があってはじめて運動をする」と考えている子供はそれぞれ34%、32.7%、40%に達し、これは同じ意見を持っている大人の比率とほぼ同じで、大人の考え方よりもさらに極端である。教育分野の専門家は次のように語っている。中国は子供の成長権を強調して保護する際に、教育を受ける権利に注目してはいるものの、遊びの自由への重視や保護がまだ足りない。よく遊ぶことは子供の天性であるのに、遊びが見落とされ、さらには否定されている現在の社会環境の下で、子供たちとしても、この天性がだんだん喪失し、社会や大人たちに同化されている。これは、子供ばかりか、社会全体の悲哀でもあるだろう。
「チャイナネット」 2005/01/10