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高齢者の世話、家庭中心から社会主導へ

中国政府の予想によれば、中国の高齢者は2000年~2050年の間、年4.6%のペースで増加する見通しだ。70歳以上人口は1200万人から1億1400万人以上に増えるとみられる。

中国では伝統的に、高齢者の世話は家庭が行うものとされてきたが、社会の進歩や人々の考え方の変化により、高齢者の世話も「家庭中心型」から「社会主導型」へと徐々に変わりつつある。

◇南国・海南島で冬を過ごす「渡り鳥生活」も

冬になると、北方の渡り鳥が水や草を求めて飛来する。中国最南端の省、海南省の三亜市には、暖かい日差しと清浄な空気を求めて冬になると大陸部から訪れる高齢者が多い。

同市が行ったサンプル調査によると、冬を過ごすために大陸部から訪れる高齢者は、毎年数千人に上る。滞在期間は3~4カ月が一般的という。滞在先はさまざまで、数百元の家賃を払って賃貸住宅を借りる人、割安な民宿に長期間滞在する人、親戚・友人の家に身を寄せる人、リゾートを兼ねて別荘を購入する人など、多様なケースがある。

同市・外貿路で海辺の民宿を営む鮑斐然さん夫妻は、数年前に旅行で三亜を訪れた。老後を過ごすのに最適な場所だと感じた夫妻は、外貿路のある機関から不動産を買い取り、民宿に改装した。毎年冬には鮑夫妻のような高齢者たちを受け入れる。

◇家庭の用事から解放され、老後を自由に

中国では、特に農村部で「息子がいれば老後は安心」という伝統的な考えが根強かった。しかし社会の進歩と開放に伴い、多くの高齢者がこうした伝統的な観念の束縛から解き放たれ、老後の過ごし方に関する考え方も変わりつつある。

遼寧省本渓市の中学校で国語教師をしていた劉さんは在職中、たくさんの教え子を社会に送り出してきた。退職後、3人の子供は両親に、3つの家を順番に行き来し、家族団らんを楽しむよう提案した。しかし、劉さん夫妻ははるか三亜市に家を買って移り住むことを選択。劉さんは「実際は、苦労して子育てした後、さらに孫の世話まですることになるのが現実。数世代が同居するのは一見幸せそうだが、老人が家政婦代わりの存在になることも多い。長年あくせく働いて苦労してきた。残りの時間を自分のために使いたいし、子供たちにも自由にさせたい」と話す。

多くの大都市では、伝統的な老後の過ごし方が変わりつつあり、子供に老後の世話を期待する高齢者が減少している。同時に、子供にこれ以上煩わされたくないと考える高齢者が増えている。高齢者の多くは自分自身の健康や生活を考え、さらには家庭内のこまごました問題から解放され、自分自身の生活や趣味を楽しみたいようだ。

◇高級老人ホームも新たな選択肢に

単さんは一昨年、妻に先立たれてから、ずっと孤独な毎日を過ごしてきた。花や植木の世話をし、新聞を読み、孫娘の学校の送り迎えをする以外には何もすることがなく、友人や隣人たちとのつきあいにも消極的だった。昨年9月、旧友の勧めで旧友夫妻とともに海南省海口市を訪れ、海甸島の高級老人ホームに入居した。ホームには単さんと同じような境遇の人が多く、毎日おしゃべりやトランプ、マージャン、ビリヤードなど楽しんでいる。いつしか単さんの暮らしに、忘れかけていた笑い声がよみがえっていた。

一人っ子家庭が大量に増えた現在、家族による高齢者の世話という伝統的なスタイルは、維持が困難になっている。一組の夫婦が双方の両親4人と子供1人の計5人を養うのは、重すぎる負担で、非現実的でもある。このため、社会的な高齢者ケアサービス機関への注目が高まりつつある。三亜市の調査によると、家族による世話を望む高齢者は全体のわずか45%で、54%は老人ホームへの入居を希望しているという。

生活リズムの加速に伴い、親と子がそれぞれの生活空間をもつようになった。親子間の情愛が薄れることを心配する声が多い。一方、社会学者の多くは、一人っ子時代の到来で、中国の伝統的な家族観は新しい試練にさらされており、高齢者の世話も従来の家庭中心から社会主導へと移行することになるとみている。

「人民網日本語版」2005年1月17日

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