南京大虐殺の生存者だった故・李秀英さんが、日本の出版社・展転社、作家・松村俊夫氏を名誉毀損として訴えていた裁判で、日本の最高裁判所は20日、原告勝訴の二審判決を支持する判決を下した。これにより、5年にわたる訴訟の末、原告の勝訴が確定したことになる。
22日午前、李秀英さんの眠る南京市の墓地・雨花功徳園に、日本最高裁の判決書を手にした李さんの子らが訪れ、「お母さん、最終的な勝利の日がついにやってきました。あの世でほっとできましたね」と勝訴を報告した。
李さんの末娘、陸琪さんは「残念です。母はこの日を待てませんでした。しかも、被告は終始、母に謝罪しませんでした」と語る。李さんは生前、裁判の行方を気にかけ、判決を待ちわびながら、1カ月余り前に86歳で亡くなったばかりだった。
李さんは南京大虐殺の直接の被害者として、自身の体験を根拠に旧日本軍の残虐行為を勇敢に暴き、「南京大虐殺の生き証人」と呼ばれた。
「人民網日本語版」2005年1月23日