中華カンフーは中国文化の粋の一つであり、その魅力は金庸などの剣侠もの作家の作品および「少林寺」、「英雄」などのアクション映画によって、中国だけでなく、世界中にも広く知られている。カンフーゆかりの地もこのブームの影響で、本場のカンフーをこの目で見ようとする観光客でにぎわっている。
清朝末期の民族の英雄黄飛鴻を描いたシリーズアクション映画「黄飛鴻」の物語の発祥の地として、広東省の仏山市南海区西樵鎮は、「カンフー観光」という新たな観光スポットを開発し、2003年から一連の武術コンテストを主催し、「黄飛鴻の故里」のイメージ作りに力を入れてきた。昨年は、256万の観光客がこの地に押し寄せ、観光による収入も6.09億元にも達した。
このような中華カンフーを目玉商品とする観光地はまだたくさんあり、「カンフー」の商業価値もますます顕在化している。たとえば、剣侠ものの愛好者に親しまれている湖北省武当山で開催された第5回中国武当国際観光祭は、内外の観光客10万人余りを引き付け、観光収入も4960万元を上回った。各地では、武術愛好者向けの「武術で健康な体づくりを」「家族で一緒に武術を学ぼう」「女性の保身のための武術」などをテーマとする観光コースが打ち出され、すべて人気は上々という。
カンフー観光のお土産として、映画でよく見かけるカンフーの武器も人気が急上昇している。「剣」の鍛造で名高い竜泉市の作業場の関係者は、「竜泉宝剣」を求めて訪れる観光客は引きもきらず、一気に何十本も買っていく欧米の団体観光客もおり、現在、アメリカのニュージャージー州では、「竜泉宝剣」の値段はすでに3000ドルにも跳ね上がっていると語っている。
「チャイナネット」2005年2月1日