このほど公表された最新の世論調査によると、アメリカ人の「中国イメージ」が著しく変わりつつあるように見える。アメリカの著名な民間調査機構であるゾグビ(Zogby)が1200人の成人を対象にして行ったこの世論調査の結論は、アメリカ人の「中国イメージ」は10年間に著しい変化が起こっていることが明らかになった。同世論調査は、アメリカ系中国人の団体の「百人会」およびニューヨークに本部がある一アメリカ系中国人の団体の委託によって行われたものであった。
今回の世論調査は1200人の成人を対象にしたもので、統計の誤差はそれほど大きくないと同機関は確信しており、それで「以前とは様変わりした」という結論を引き出した。なぜなら、中国を恐れることに代わって、中国が好きになり、さらに中国をパートナーと見なすことになったアメリカ人が増えているからだ。その比率はサウジアラビアやフランスをも上回っている。約60%のアメリカ人が「中国の安価な商品はアメリカ人にとってもプラスになる」と信じており、一方、アメリカ政府の赤字を中国のせいにするアメリカ人はわずか30%であった。
「アメリカの国会が「中国カード」を切って、アメリカ人の注意力をそらそうとするには、今は相応しい時機ではないだろう。その原因はアメリカ人が中米関係の中心的な問題を意識していることである。アメリカの製造業者たちは他の産業の労働者よりずっと失業を心配しているが、事実、昨年失業したアメリカ人は中国の経済の発展を主因と見なしたことはない」とアメリカの著名なアジア・太平洋問題の専門家であるカリフォルニア大学ロサンゼルス分校メディア学のトム・プレート(Tom Plate)教授が語った。
ゾグビが行ったこの世論調査は台湾の立場を支持するアメリカの国会議員にとって、懸念すべき事柄である。当面、台湾問題に 巻き込まれることに反対するアメリカ人が増えており、圧倒的多数のアメリカ人は武力で台湾を守ることに反対の意を表した。にもかかわらず、中国が武力で台湾問題を解決する傾向はまだ示されていない。「イラク戦争のために巨額の軍事費を支払っているアメリカにとっては、台湾海峡で武力衝突が起こったとしても、アメリカは傍観する立場を選ぶしかないだろう」と考えているアメリカ人が増えつつある。
1200人の正しい観点や適切な判断に賛成すると同教授は語っている。「この最新のアメリカ世論調査がアメリカ人の中国イメージを真実に反映するものであれば、これは画期的な変化であろう。幸いに、時代の変化とともに、情勢を判断するアメリカ人の能力も向上している」と同教授は語っている。
「チャイナネット」 2005/02/04