中国青少年研究センター副主任の孫雲暁氏はこのほど、当面の中国青少年の生活習慣についてのデータを公表した。同データによると、中国の中・高校生と小学生の睡眠の状況は楽観視できず、約2/3の小学生と3/4の中・高校生は睡眠不足の状態にあることが明らかにされた。
「中国の都市部における少年・児童の生活習慣をめぐる問題の研究」に取り組んでいる研究チームのリーダーは著名な青少年問題の専門家、中国青少年研究センターの孫雲暁副主任である。研究レポートは当面の中国少年・児童の飲食、睡眠、遊び、運動、メディアとの触れ合いの仕方などについて、数項目の重要な考察結果を公表した。
▽ 少年・児童の飲食習慣は合理化へ向っているが、いくつかの問題も顕在化している。例としては、食事に規則性が欠けること、一日に一回は食事を省いてしまうなどの傾向が依然存在し、23%の生徒たちは朝食抜きで済ませ、82.7%の少年・児童は「保健食品が天然食品に取って変わる」と信じ込む一方、間食においてはあぶり焼き、フライなどのジャンクフードの比率が高すぎ、30%以上を占めている。
▽子供たちの睡眠の時間が足りず、睡眠の質も悪く、睡眠の習慣もよくない。66.6%の小学生、77.1%の中・高校生の睡眠時間は科学的な基準に達しておらず(小学生の睡眠時間は10時間未満、中・高校生は9時間未満)、48.2%の生徒は寝不足を感じており、23.5%の生徒は不眠症に悩まされ、睡眠の質も悪い。
▽ 大部分の少年・児童には自由に遊ぶ時間はあるが、レジャーの状況は喜ばしいものとはいえない。子供たちの一週間に在校している時間は大人たちの勤務時間を上回り、在校時間は平均8.6時間で、あまりにも多すぎる宿題、さまざまな塾が子供たちの放課後の時間を大幅に占めているので、子供たちは楽しむことができない状態にある。
▽ 子供たちはスポーツが好きで、学校をその主な場所としている。スポーツに参加する目的について、77.4%の子供たちは「体位を向上させるため」と答え、57.2%の子供たちは「レジャーと休憩のため」と考えており、「興味があるので、楽しむ」と答えた子供たちも53.6%に達した。しかし、時間や適当な場所が足りないので、50%以上の子供は運動不足と感じており、授業と授業の合い間の運動がかなりの度合いにおいて無視されている。
「チャイナネット」 2005/02/17