中国 再生可能エネルギーの開発利用を規範し、促進する法律を発表

『再生可能エネルギー法』は28日閉幕した中国第十期全国人民代表大会常務委員会第14回会議で採択された。『再生可能エネルギー法』は来年3月から実施される。『再生可能エネルギー法』では再生可能エネルギーの定義と範囲を明確に規定したほか、再生可能エネルギーの開発利用を促進するために一連の政策と措置を制定する。

再生可能エネルギーとは風力エネルギー、太陽エネルギー、水力、地熱エネルギー、海洋エネルギーなど自然界で持続的に利用できるエネルギーを指している。このエネルギーはほとんど環境に害がなくて、開発利用に大きな潜在力を持っている。現在、中国の経済は急速に発展しており、エネルギー不足、環境汚染などの問題が日増しに増加し、できるだけ早く再生可能エネルギーの開発利用の法律を整え、発表することは現在最も必要となった。中国全国人民代表大会の環境資源保護委員会の毛如柏委員は『再生可能エネルギー法』の制定の必要性についてこのように紹介した。「経済規模の急速な拡大に伴って、中国のエネルギー不足、構造の不合理、環境汚染などの問題が日増しに目立ってきた。再生可能エネルギーの開発は中国エネルギーの安全を保障する実質的需要があり、大気環境を保護する切実な要求で、農村と過疎地域の生産や生活条件の改善にプラスとなる。再生可能エネルギーを開発することは法律の保障が必要であることから、実況を踏まえて、法律で再生可能エネルギーの開発利用を促進させることは、必要で実施可能のある」と述べた。

『再生可能エネルギー法』は33ケ条でできており、再生可能エネルギーの開発利用の管理体制や、中長期の総量目標、発展企画などについて詳細な規定を制定した。現在の再生可能エネルギーの中国における急速な発展を促進するために、この法は奨励措置を明確に規定し、例えば、政府が特定項目の資金を設立し、財政の利子付き貸し出しと優遇税を提供するなどの措置を提出した。

毛如柏委員の紹介によると、現在中国の再生可能エネルギーの開発利用はまだ大規模な産業体系を形成していないことから、この法は市場育成を重視すると共に、政府の責任と指導的役割を強調した。毛如柏委員は「先進国の経験とわが国の実践から見れば、政府の再生可能エネルギーの発展における責任を明確すると共に、相応した国民の義務を規定するこそ、再生可能エネルギーの開発利用が大規模な商業化段階に進出することを推進し、通常エネルギーと競争できる。政府が再生可能エネルギーの開発利用を推進する主な職責は市場規則を制定し、市場運営を規範化し、市場発展を促進するなどして、再生可能エネルギーが通常エネルギーと競争することに公平的な市場環境を提供し、各種の経済主体が再生可能エネルギーの開発利用に参加することを指導し、奨励する」と述べた。

現在、研究開発の能力は弱く、技術レベルが低く、開発コストも高いなどの問題で、中国の再生可能エネルギーの開発利用の総量は小規模である。推測によると、今後の20年から30年までの間に中国は利用条件を満たす再生可能エネルギーの総量は毎年8億トンの標準石炭に相当するとのことである。

CRIより 2005年2月28日

 


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