立法作業が穏やかに「急行車線」に入りつつある中国

憲法改正案に基づいて選挙法を改正し、香港基本法に対し説明を行い、反国家分裂法草案を審議し、対外貿易法を改正し、電子署名法を表決に付し、公務員法と企業倒産法草案を審議した……2004年に全国人民代表大会は法律、関連法律問題の決定と法律説明草案をあわせて32件審議し、22件を可決し、これは中国における立法作業が穏やかに「急行車線」に入ったことを示すものである。

その前の2003年に、全国人民代表大会常務委員会は法律と法律問題に関する決定の草案を合計12件審議し、そのうちの10件を可決した。全人代関係筋によると、2004年は全人代とその常務委の立法作業が内容と革新の面でいずれも重要な進展が見られた年であり、今期内に中国の特色を持つ社会主義法律体系を基本的に形成する立法の目標に向かって確固とした歩みを踏み出した。

昨年3月に、第10期全国人民代表大会第2回会議では圧倒的賛成票数で憲法改正案を採択した。全人代常務委は憲法改正案の郷クラス人民代表大会の任期を3年から5年に改めたことに基づいて、適時に地方組織法の相応の条項に対し改正を行い、同時に県・郷両クラスの人民代表の任期を統一することに関する決定を行った。また憲法改正案の土地徴用制度を充実させることに関する規定に基づいて、土地管理法に対し相応の改正を行った。

香港社会が行政体制発展の問題で基本法の付属文書の関連規定に対し異なった理解があるという問題について、香港各界を含む各方面の意見に幅広く耳を傾けることを踏まえて、2004年4月初めに全人代常務委第8回会議は法に基づいて、香港特別行政区基本法付属文書1の第7条と付属文書2の第3条に関する説明を行うとともに、4月下旬に法に基づいて香港特別行政区の2007年の行政長官と2008年の立法会の選出方法の関連問題について決定を行った。

「台湾独立」勢力が国を分裂させることを食い止め、祖国の平和統一を促すため、各方面の意見を幅広く聴取することを踏まえて、全人代常務委委員長会議は反国家分裂法草案を打ち出すとともに、昨年12月下旬に開かれた全人代常務委第13回会議に提出して審議を求めた。会議は全会一致の賛成票をもって議案を採択し、草案を今年3月に開かれる第10期全人代第3回会議に提出して審議を求めることを決定した。

一般公民の合法的権益を保証することはずっと中国の立法作業の重要な原則であった。憲法改正案の「公民の合法的な私有財産は侵犯されることはない」という規定に基づいて、昨年10月に提出し、審議された物権法草案は、公民個人の合法的財産権について明確な実行に移すための措置を提出している。10月に改正された選挙法は選挙プロセスを規範化させ、人民の選挙権を拡大し、それを保障している。8月に採択された人民陪審員制度を完全なものにすることに関する決定は、公民が法に基づいて裁判の仕事に参加する権利をさらに保障するものとなった。

市場秩序の維持、市場行為の規範化も立法の各方面に具現されている。WTOのルールによれば、享有する権利と義務は互いにバランスを取るべきである。2004年4月に改正された対外貿易法は統一された、透明な対外貿易制度を一層完全なものにした。8月に採択された電子署名法は電子署名の法律的効力を確立し、電子商取引のセキュリティを保障し、これは各方面の合法的権益を守る面で重要な意義を持つものである。固体廃棄物の循環利用を奨励し、汚染者責任制を全面的に実行に移すことは12月に改正された固体廃棄物環境汚染対策法の重要な原則となり、さまざまな外国の廃棄物もそれゆえに国内に持ち込まれることが阻止されるようになる。12月に採択された刑法のクレジットカードをめぐっての規定に関する説明は経済分野におけるクレジットカード犯罪の取り締まりのために法的根拠を提供するものである。行政許可法実施の差し迫った必要に即応するため、「至急必要とする事項を先に改正する」原則に基づいて、2004年に全人代常務委は道路法、会社法、証券法、手形法、競売法、野生動物保護法、漁業法、種子法、学位条例など9つの法律、条例の関連条項に対し集中的に改正を行った。全人代関係筋によると、これは中国の最高立法機関が「立法の質の向上を重視し、一方的に数量を追求しない」ことを前提条件として、立法の効率を高め、法制の統一を保障するために行った有益な模索である。

「チャイナネット」2005年3月2日


プリント メールで送る 本特集ホームページへ

Copyright © China Internet Information Center. All Rights Reserved
E-mail: webmaster@china.org.cn Tel: 86-10-68326688