香港・澳門の委員、「調和のとれた社会」について討議

調和のとれた社会ということは、今回の全国人民代表大会および中国人民政治協商会議の焦点であり、特に全国政治協商会議の賈慶林主席が3日第10期全国政協第3回会議で「中国人民政治協商会議は社会主義の調和のとれた社会の建設のために貢献しよう」と語ったことに応じて、香港、澳門地区の政協委員たちはそれぞれの意見を発表し、調和のとれた社会を建設する執政の理念を高く評価すると同時に、どのようにして調和のとれた社会を建設するかについて各自の提案をおこなった。

澳門特別行政区の賀定一委員は記者のインタービューに対し、次のように述べた。「和をもって貴しとす」、「心を合わせてともに助け合う」、「善政は人心を和らげる」などは、昔から中華民族の優ぐれた伝統と理想であり、調和のとれた社会を建設するという執政理念の提起は、全面的にややゆとりのある社会を建設する理念の深化とさらなる延伸であり、現実的英知と勇気に満ちたもので、現代中国の社会発展の内在的必要であり、強い現実性を持っている。

同委員は、調和のとれた社会を構築するには、まず生産力の発展に力を入れるべきであるとし、「経済が発展しさえすれば、さまざまな矛盾の解決のための条件がつくり出され、調和のとれた社会の構築も実質的な物質的保障をもつことになる」と述べるとともに、次のように述べた。社会の安定と調和を実現するには公平が必要であり、政府は異なった地域、業種、人びとの利益を十分に考慮に入れ、貧富の差を縮小させ、成果と利益を強調すると同時に社会の公平にも配慮し、社会保障システムを改善し、健全化し、低所得層と困難をかかえた家庭に対し協力と援助を提供すべきである。

一部の委員は次のように語った。調和のとれた社会を構築するには、社会主義の民主を発展させ、社会主義の法制を整備するなど政治文明の建設を一層強化しなければならない。

香港特別行政区の竜子明委員は国全体にとって、調和が必要で、大陸部と香港との間にも調和が必要であるとし、さらに次のように述べた。「調和を進める過程で、各方面の間の相互交流は大切なことである。例えば香港の青年は祖国の各地ヘ行って、そこの同胞たちとの交流を行うべきで、それによって祖国、民族に対する知識と認識を深め、大陸部と香港との間の調和を促進することが可能となる」。

一部の委員はまた、香港・澳門地区と祖国の大陸部は唇歯が互いに頼り合うようなものであり、祖国の社会の調和、安定、団結、繁栄は、香港・澳門地区の長期的かつ安定的な発展のための基本的条件であり、香港・澳門同胞の共通の願いでもある」と述べた。

香港・澳門地区の調和も香港・澳門委員が関心を寄せる話題である。賀定一委員は次のように述べた。澳門が祖国に復帰して以来、経済が持続的に発展をとげ、都市建設は日進月歩の様相を呈し、住民の生活は目に見えて改善されている。これらの成果が得られたのは、澳門社会が調和、安定を保ったからであることが肝じんなことで、調和がなければ安定はなく、安定がなければ繁栄はない。澳門の今後の発展には依然として社会の調和と安定を保つことが必要である。

香港の恒興基立グループ会社の総裁施祥鵬委員は香港特別行政区の調和について次のように述べた。どの社会にも矛盾が存在しており、そのため、互いに寛容であって、ともに努力して社会の進歩を目指すことが重要であり、香港は経済都市であるため、やはり経済を発展させ、人民の生活水準を向上させることを主な目標とすべきである。香港各界は香港の繁栄と安定を保つという共同の旗じるしの下に団結すべきである。

「チャイナネット」2005年3月7日


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