徐一鳴委員の提案:百方手を尽くして安全生産の管理を強化

中国共産党中央と国務院は従来から安全生産を高度に重視してきた。特にここ数年来、国は一連の重要措置を講じ、『安全生産法』、『職業病予防・治療法』と『就労負傷(労災のこと)保険条例』などの法律を公布し、タテ割り管理の炭鉱安全監察体系とクラス別責任制の安全生産監督管理体系を確立し、安全生産の監督・検査と行政の法律執行への取り組みの度合を大きくし、事故の責任を厳しく追及した。しかし、中国の当面の安全生産の状況は小康社会を築き上げる目標との間にはまだかなり大きな開きがあり、情勢には依然として厳しいものがある。一部の地方と部門には大きな事故、超大級事故がときには発生しており、人民大衆の生命と国の財産に大きな損失をもたらした。中国工学アカデミーのレポートによると、中国では毎年さまざまな事故による経済的損失は1500億元以上(GDPの約2%)に達している。

当面、中国の事故の頻発している原因は主に人為的な要素にあるが、人為的な原因は管理と直接の関係があり、それは企業ばかりか、各クラスの政府とその職能部門にもかかわるものである。公有制を主体とし、複数の経済成分がともに発展する経済制度は安全生産における監督・管理の対象を多元化させ、安全管理の難度を増大することになる。石炭産業、交通輸送業などの急速な発展、西部大開発と東北地域の旧工業基地の調整・改造の実施、何千万もの農民労働者の労働力市場への進出により、安全管理の情勢はより大きなプレッシャーに直面するようになった。経済のグローバル化により、先進諸国が「ハイリスク産業」を中国に移転させ、同時に国内にも都市部が農村へ、国有企業が郷鎮(町)企業へ、東部地域が西部地域へ「リスクを転嫁する」現象が現れており、安全生産の情勢はさらに厳しくなっている。徐一鳴委員は次のように提案している。

一、法律制度体系を完全なものにする。安全生産に関する法律・法規体系の整備を加速し、『安全生産法』などの法律の付属的法規を充実させ、それを完全なものにする。

二、安全科学技術の研究と応用を強化する。安全科学技術研究機構の建設を加速し、安全科学技術の研究を強化する。

三、安全生産の応急救援体系を確立し、それを健全なものにする。

四、重大な危険源に対し、国によるモニタリング・コントロールを実施する。重大な危険源のモニタリング・コントロール技術の研究を繰り広げ、鉱山、危険な化学製品工業、建築業などの関係業種と分野の重大な危険源に適用するモニタリング・コントロール設備とシステムを開発し、重大な危険源についての申告、登録、検査・測定、評価の制度を実施し、全国的範囲の重大な危険源モニタリング・コントロール・システムを確立する。

五、就労傷害保険と事故予防を結び付けるメカニズムを確立する。

六、安全面の事故に対する統計・分析を強化する。

七、安全生産についての育成・トレーニングと広報・教育体系の整備を強化する。

(徐一鳴委員は上海市気象局科学研究所研究員)

「チャイナネット」2005年3月9日


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