中国は一人当たりの自然資源保有量が極めて低く、環境容量を楽観視できない発展途上の大国である。しかし、現在の粗放的な成長パターンは抜本的改善が見られず、エネルギー資源が過度に消費され、生態系の汚染は深刻である。全面的に小康社会を築き上げる目標とこの目標の要求を満たす自然資源の備蓄量との矛盾が日増しに顕在化している状況に直面するなかで、もしも経済の成長パターンを根本から改めることができないならば、エネルギー資源を維持し続けることは難しく、生態系は重い負担に耐えられなくなる。そのため、循環経済を発展させ、資源節約型、循環経済型という理念を確立することはほかでもなく、持続可能な発展戦略を実施し、新しいタイプの工業化の道を歩む必然的な選択である。
中国において環境資源の保全と経済社会の発展を互いに促進し合うようにし、循環経済により速い発展を目指すため、次の措置を逐次とるよう提案する。
一、関連経済政策を制定し、循環経済発展の奨励メカニズムを形成する。
二、環境産業市場の確立を加速し、環境経済の整備に対する市場の促進的役割を発揮する。
三、関連理論の研究と科学技術の発展を加速し、循環経済の発展のために強力な技術的サポートを提供する。
四、環境重視の国民経済計算体系を模索し、確立する。
同時に、新しいGDP計算体系は幹部の考課、政府の業績と結びつけ、これによってGDPのみによって人を登用し、業績を評価し、地方政府が目先のGDPのみに関心を寄せるが、全面的で、釣り合いのとれた、持続可能な発展をそれほど重視しないという状況を改めるべきである。
五、循環経済に対するPRと教育を強化し、環境に配慮した消費を積極的に提唱する。
六、国際協力を強化し、先進的な理論と科学技術を追跡する。
七、循環経済の法制整備を強化する。
現有の関連法律、例えば『クリーン生産促進法』などに対し、中央と各クラス政府は必ず真剣にそれを貫徹・実行するとともに、それを完全なものにしなければならず、政府は厳格に監督し、強力に実行し、信賞必罰を旨とし、循環経済と関連のある法律・法規体系の整備を加速する。循環経済を発展させるトータルなよりどころとして、ちゃんとした『循環経済法』を制定する。法律・法規を通じて、循環経済の社会発展における位置づけをおこない、循環経済の発展における政府、企業、公衆の権利と義務を明確にする。
「チャイナネット」2005年3月11日
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