時代の変遷とともに、結婚式も伝統的な単調で正統な形式から抜け出し、個性化、多元化、特殊化の方向へと向かい、婚礼の儀式、パーティー、ハネムーンの形式も密かに変化してきている。
40年代は仲人を重視した
20世紀40年代における新世代の青年達は、社会的地位のある人を自分の結婚の立会人にすることが栄誉あることであった。婚礼は一般に1時間程度で、立会人が花婿に対する祝辞を述べ、派手な宴会などは無く、式場のテーブルに飴、ケーキ、お茶や白湯を並べて来賓に供するという形式であった。
50年代の婚礼は質素そのものであった
50年代の婚礼は清水のように純粋で簡潔なものであった。花婿は数人の親戚、友人を呼び、簡単な食事を供してお喋りに興じるという婚礼であった。
60年代の結婚は飴を供するだけであった
60年代には結婚写真を撮影する習慣が始まったが、現在の結婚写真と比べると、当時の写真は杓子定規で堅苦しくムードに欠けている。当時の宴会も非常に簡素で、庶民の結婚式では、親戚、友人を呼び、果物、飴、ピーナッツ、ひまわりの種を用意するだけで、少し身分の高い人でも、食堂で何品か料理をとり、餃子を食べる程度であった。
70年代の青年達は自転車に乗って新婚部屋に
70年代の婚礼では、三輪車が豪華結婚用車両で、多くの花嫁は花婿がこぐ自転車で新婚用の家に運ばれ、人によってはサッサと徒歩で家に向かったものである。
80年代の婚礼には、司会者が登場
当時は「三転一響」が不可欠で、ミシンは「胡蝶」ブランド、自転車は「永久」ブランド、腕時計は「上海」ブランドでなければならず、さらに箪笥、テーブル、椅子などにも何本の「足」が必要という決まりがあった。
80年代後期に、ようやく現代的意味でのパーティーが出現し、親戚、友人の中から話し上手で、活気のある人を選んで司会者にしたが、これがこの時代の結婚式の象徴であった。
90年代は派手な婚礼宴席を重んじた
生活が豊かになった人々は、結婚式に大枚をはたき、互いに競い合って大宴会を開くようになり、結婚宴会専門の店の出現を促した。結婚式請け負い会社も出現し、婚礼は挙行プランの内容も規模的にも盛大になった。
21世紀の結婚式は個性化へ
現代人の結婚記念に対する意義の追求は、逐次、表面的豪華さから内在的な深い意味に向かい、多くの青年達が婚姻手続を済ませた後、 儀式などは行わず、周辺の親戚、友人に通知するだけになった。このようにすれば、金銭を節約できるだけではなく、招待客を接待する面倒も回避することができる。
インターネットの発展も結婚式の方式に影響し、密かにネット結婚式も盛んになりつつある。花婿花嫁は、文字、写真を含む自分の関係資料、映像効果のあるホームページを作成し、関連ネットにのせて、親戚、友人に供するのである。
このほか、結婚式の挙行場所にも変化が発生しており、結婚式はホテルから屋外に移り、極端な場合は空中、海中での式も行なわれている。別荘結婚式、草原結婚式、海底結婚式、熱気球結婚式が新時代の青年達の美しい追憶になっているのである。
「チャイナネット」2005/03/16