南京普天通信公司は30日、東芝(中国)が同公司と合弁設立した携帯電話企業から資本を引き上げたことを明らかにした。合弁会社はすでに主力商品であるCDMA式携帯電話端末の生産・販売を中止。南京普天通信公司による再編を待っている状態という。人民日報系の北京紙「京華時報」が伝えた。
東芝(中国)広報部の劉岩部長補佐は「人民日報」の取材に対し、「その通りだ」と情報を肯定。「東芝は中国での携帯電話端末の生産から撤退した。この決定は東芝の産業戦略の調整によるものだ」と述べ、報道を認めた。
さまざまな動きが示すとおり、東芝が中国の携帯電話市場から撤退した現在、かつて中国の携帯市場での全面的なシェア獲得を豪語していた日系メーカーは、厳しい局面に立たされている。
1カ月前には、京セラ(中国)の孫有安副社長が「人民日報」の取材に応じ、黒字転換が実現していないことを明かしている。
情報産業部が発表した携帯電話販売台数の2004年度番付では、三洋、三菱、松下などの日本メーカーは下位にランクされた。シェア上位はモトローラ、ノキア、サムスンなど海外大手が占め、日本メーカーは熊猫(PANDA)、科健など、外資系に押された国内メーカーよりもさらに下の順位に甘んじている。
孫副社長はこれについて、日本メーカーの多くが日本式の経営モデルを持ち込み、通信キャリアへの販売に重点を置いたことを、中国市場における敗因と分析する。また▽日系メーカーの経営陣には中国市場に精通した現地幹部がいないため、市場への反応が後手に回った▽部品を日本からの輸入に頼ったため、生産コストが高いーーと指摘する。
「人民網日本語版」2005年3月31日