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愛知万博に見る上海万博へのヒント(二)

▼場内アナウンス用スピーカーは皆無

愛知万博の会場には、場内アナウンス用のスピーカーがなく、迷子の場内アナウンスもない。会場で同行者とはぐれた場合、担当スタッフが無線などの通信手段を駆使し、来場者の問題を迅速に解決する。

〔ヒント〕環境保護の理念は自然保護だけではない。ヒューマニズム重視の環境づくりは愛知万博から上海へのヒントの1つだ。スピーカーを設置しないことは簡単な例だが、来場者の参観のためによい環境を作っている。また、来場者への啓発にもなる。

▼資源の再利用

愛知万博の会場には、トイレが計70カ所に設置され、うち50カ所は身体障害者も使用可能だ。トイレは解体可能な木造の建物で、使用する水はすべて循環利用される。雨水を利用できるものも多い。愛知万博で使用される食器は、すべて土に返る生分解性プラスチックで、入場券は再生紙で作られている。スタッフ用の身分証明書類もすべて回収し、リサイクルする。

〔ヒント〕愛知万博のサブテーマは「循環型社会」。「少ない利用、再利用、循環」を目標として、入場券、証明カード、食器、水の使用、マイカーでの来場禁止などに関する細かい規定からは、徹底した環境保護型の万博運営が見て取れる。

▼ボランティアの語学力の必要性

愛知万博でガイドやサポートを担当するボランティアは、揃いのユニフォームを着て、会場の入口、空中回廊「グローバルループ」の各入口、各パビリオンの境界などを控えている。中には、2カ国語で記された方向指示標識を持つボランティアや、チーム作業で混雑ピークの来場者誘導に当たるボランティアもいる。全員が力を入れて任務に取り組み、ボランティアの指した道順が来場者に分かりにくい場合、ボランティアが来場者を目的地まで案内している。

〔ヒント〕ボランティアの情熱と取り組み方は感心すべきものだ。唯一残念な点として、英語が話せるボランティアが少なく不便な点が多いことだ。上海万博ではボランティアの語学力を考慮する必要がある。

「人民網日本語版」2005年4月4日

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