中国地質調査局の張洪濤副局長は、中国地下水資源と環境調査の成果報告会の席上で、全国185都市の主要地下水採掘場所253カ所のうち25%の汚染がさらに深刻化していることを明らかにした。
地下水汚染調査と監督測定の結果、淮河流域浅層地下水から一定量の有毒有機汚染物が検出されており、汚染が深刻化していることが判明した。該局の専門家は、地下水汚染の主要な原因は、工業農業汚染と都市生活用水汚染である、と分析している。
知るところによれば、地下水の不合理な採掘により、50余の都市で地面沈下、地表亀裂などの災害が発生しており、沈下面積は9.4万㎡に拡大している。全国の漏斗状沈下カ所は180余カ所に上り、総面積は19万㎡に達している。カルスト状陥没は1400余回発生し、海水侵蝕面積も逐年拡大しており、北部の砂漠化面積も増大している。
地下水の合理的採掘利用と保護のために、中国地質調査局は以下のような提案をしている。
1 さらに全国地下水の水質と汚染調査の評価、処理整備を強化し、飲料水の安全を保障する。
2 東部平原の浅層地下水を十分に開発利用し、地下水環境を良性循環に転換させる。西北内陸盆地水資源の開発利用方式を最適化調整し、水資源の高効率利用を図る。西南地区カルスト地層水の開発利用を推進し、砂漠化防止総合整備を促進する。
3 地方風土病が深刻な地区、水不足が深刻な都市の地下水探査を強化し、人用、家畜用の飲料水問題を解決する。
4 現代化国家級地下水監督測定ネットを確立し、地下水に対する適時コントロールを実現して、地下水の持続可能な利用と有効な保護のための根拠を提供する。
5 全国的に地面沈下調査業務を強化し、逐次地面沈下災害に対する有効なコントロールを実現する。
「チャイナネット」2005/04/27