フランクフルト・ブックフェアに出展するCIPG
毎年10月にドイツのフランクフルトで開催されるブックフェアは世界で規模が最大で、影響力も最大であるブックフェアと言える。中国は書籍出版大国として毎年代表団を派遣してこれに参加している。今年の出展に参加する規模はこれまでのどの年よりもはるかに大きなもので、中国国際出版グループ「(CIPG) China International Publishing Group」だけでも英語、中国語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、エスペラントなどで出版されている400種余りの書籍を出展することになった。
中国国際出版グループは50年余りの歴史を持ち、傘下には10数社の雑誌社や出版社があって、外国向けの出版物を出しており、その出版範囲は自然と科学技術分野を除いて、ほぼすべての人文科学の分野をカバーしている。半世紀以来、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、スペイン語、イタリア語を含めて43カ国語で政府の文献、党と国家の指導者の著作、政治理論などの書籍を数多く出版してきた。それと同時に中国の古典、近代、現代の文学作品の抜粋、芸術作品写真集、児童読物を出版し、中国のことを世界に知らせ、中国と外国との友情と交流の促進に重要な役割を果たしてきた。
中国国際出版グループは国内の出版業界においてユニークな地位を占め、毎年60%の外国語書籍を含む1000〜1200種余りの書籍を出版している。1978年以降、中国の改革開放政策の実施につれて、同グループの出版方針にも大きな変化が見られるようになり、国外の読者のニーズにさらに適応しうる書籍を出版するようになった。党と国家の指導者の著作、政治文献、政治理論書、文学作品を外国語で出版することを続けるほか、中国の国情と改革開放について紹介する書籍の出版に業務の重点を置くことになり、出版物の範囲はさらに拡大された。中国の伝統文化、経済、法律、歴史、地理、医療保健、児童読物、中国語テキストなどがたくさん出版され、そして貿易の形で国外の販売ルートに進出し、北アメリカ、ヨーロッパ、中南米など世界の100余りの国や地域で発売されている。それと同時に同グループは各種類の国際ブックフェアに参加し、版権の譲渡と合作出版などの形で、中国の書籍を国外の出版機構を通じて外国の主体的な発行販売ルートに乗せている。1992年のフランクフルト・ブックフェアでは同グループ傘下の外文出版社だけでも100以上の書籍テーマを譲渡した。これは中国の出版史上かつてないことである。
経済情勢の需要に適応するため、同グループも今年構造調整をおこない、傘下にある11の出版社を7社に再編し、そして外文出版社を拡充すると同時に中国語書籍の出版にさらに力を入れ、その実力を強化した。国内読者の外国語を学ぶ要求を満たすため、同グループは数々の外国語読本、外国語の勉強の導きとなる書物を出版し、国内読者の間で好評を博している。
中国国際出版グループは今年のフランクフルト・ブックフェアに英語の書籍を主とし、中国語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、エスペラントなど400種余りの書籍を出展する予定である。そのうち『紅楼夢』『水滸伝』『三国演義(三国志物語)』『西遊記』の四大名作や『孫子兵法』『儒林外史』などの古典名作のほか、『孔子』『孟子』『荘子』『老子』『旬子』などの諸子百家の著作と『針灸学』『黄帝内経』など医学類の書籍がかなりのウェートを占めている。改革開放の新しい情勢を紹介するための『中国旅遊(中国観光)』『老北京』『老上海』『老西安』『中国菜(中国料理)』などのシリーズ物、中国語を勉強する外国の方々の便宜をはかるための中英対照読本『中国古代愛情故事(中国古代愛情物語)』『学漢語(中国語を習う)』『漢語教学(中国語テキスト)』『対外漢語教学(外国人向け中国語教育)』、中国語、ドイツ語、漢学の学界で権威的存在と見られている『漢徳大辞典(漢独大辞典)』などが出展される予定。また『毛沢東選集』『ケ小平文選』に続いて、外文出版社は今年、江沢民主席の『“三つの代表”について』の英語版を特に出版した。これは近年発表された江沢民主席の11の重要演説と今年の7月1日(中国共産党成立記念日)の演説文などを収録したものである。そのほかには法律、法規、政策などの面の書籍もたくさん出展されることになる。
「チャイナネット」2001/10/10
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