このほど香港特別行政区の新行政長官に任命された曽蔭権氏は、選挙への出馬時、感慨深げに次のように語った。
わたしは香港のごく普通の家庭に生まれ、香港の大多数の若者と同様、かつては香港の平凡な学生であり、生活のために奔走するセールスマンだった。その後、市民の公僕にもなった。もし香港が祖国に返還されず、「香港市民による香港統治」「高度の自治」が実現しなかったら、もし中央政府と香港市民の激励と信任がなかったら、わたしが特区政府の中心的ポストにつくことはできなかっただろう。
<曽蔭権行政長官の略歴>
1944年10月、香港生まれ。
1964年、香港華仁書院予科卒業。
1967年、香港政府での勤務を開始。以後、主に財政・貿易などで多くのポストを歴任。
1981年 米ハーバード大学留学、公共行政の修士号取得。
1991年、貿易署署長に就任。
1993年5月、庫務司就任。
1995年9月、中国系住民では初の財政司に就任。
1997年7月1日、董建華・香港特別行政区長官の指名により、中央人民政府から初代財政司長に任命される。
2001年5月、政務司長に任命される。
2002年、「香港への長年にわたる誠意ある貢献と、卓越した業績」により「香港特別行政区大紫荊勲章」を授与される。
2005年3月12日、国務院が董建華行政長官の辞任を認可。香港基本法の規定により、曽蔭権氏が政務司として行政長官代行に就任。
2005年6月1日、国務院、行政長官選挙出馬に向けた曽蔭権氏の政務司長辞任を認可。
曽行政長官はこのほか、香港中文大学と香港理工大学から名誉博士号を授与されている。
「人民網日本語版」2005年6月22日