中国船史研究会副会長の席竜飛氏の考証によると、鄭和の宝船の長さは100mを超え、排水量は当時の世界で初の1万トンを超える巨船であった。87年後にようやく登場したコロンブス船隊は、たった３隻で構成され、最大のセントマリア号でも排水量は100トンに過ぎず、鄭和の宝船の百分の一に過ぎなかった。後発のコロンブス、バスコ・ダ・ガマ、マゼランらの100～300名規模の航海に比べて、鄭和の遠洋航海船隊は2万7千人を率いており、壮観の極ともいえる大船隊であった。

造船業の権威者は、「鄭和宝船の寸法問題は、まず文献を根拠にしている。『明史・鄭和伝』には、宝船は長さ44丈4尺、幅18丈と明確に記載されている。現在の寸法に換算すると、長さ125m、幅50mである。現在の鄭和に関する史料、例えば『鄭和家譜』、『瀛崖勝覧』、『客座贅語』、『竜江船廠志』の記載と一致している。次ぎに、文物の根拠である。泉州湾の南宋海船、寧浪の北宋海船、韓国で発掘された元の時代の中国海船からでも明らかで、南京竜江船廠遺跡の考古学的発掘でもこの寸法が信頼できることが証明されている」と語っている。

永楽年間、竜江船廠は「船を造り、海に入り、宝を取る」ことから旧名を宝船廠と称しており、『自宝船廠開船従竜江関出水直抵外国諸番国』（宝船廠から船をだし、竜江関によって海にでて、ただちに外国諸藩国にいたる）は明の万暦の時代に生まれ崇禎年間まで生きた茅元儀の編集にかかるものだが、該図は宝船廠が現在の南京市西北角の中保一帯似合ったことをはっきり示しており、竜江船廠遺跡と完全に一致している。

「チャイナネット」2005年7月1日