中日両国の専門家はこのほど、甘粛省永靖県で発見された世界最大の恐竜の足跡化石について、3年間の共同研究を行うことを決定した。
今年3月中旬、中国の地質関係者は約半年間の発掘作業を経て、永靖県内の黄河の岸辺で、100余りの恐竜の足跡化石を発見した。その中の1組はこれまで世界で発見された恐竜の足跡としては最大のもの。長さ1.5メートル、幅1.2メートルで、これまで世界最大とされた韓国の竜脚類恐竜の足跡より30センチも長い。中国科学院の古脊椎動物研究者趙喜氏によると、この遺跡には大型竜脚類2、痩脚類1、鳥類1、計4種類の恐竜の足跡があり、しかもしっぽを支える部分の痕跡、恐竜が仰向けになっていたと見られる跡と糞の化石が共存しており、世界でも珍しいものであり、重要な科学的意義があるといわれている。
日本の著名な恐竜専門家の東洋一教授は10月中旬、中国科学院古脊椎・古人類研究所研究員、恐竜研究の専門家である董枝明氏の案内で、永靖の恐竜足跡の現場を実地調査した。調査後、東教授は「これまでアジア各地で数多くの恐竜の足跡を見てきたが、これは最も立派で、最も完全なもので、種類が最も多い恐竜足跡化石群であり、学術研究の価値は極めて大きい」と興奮の気持ちをあらわにした。
伝えられるところによると、永靖で恐竜の足跡を発見した甘粛省第三地質鉱産勘察(探査)院古生物研究センターはこのほど、東洋一教授が代表を務める福井県立博物館との間で、「中国甘粛永靖塩鍋峡の恐竜足跡化石の共同研究」に関する取り決めに調印した、ということである。
「チャイナネット」 2001年10月25日