旧日本軍による化学兵器遺棄の罪を厳しく非難するドキュメンタリー映画「にがい涙の大地から」の海南友子監督は17日、東京都渋谷区のリフレッシュ氷川(清掃工場還元施設)で講演し、次のように話した。
戦後60年の今、日本人はみな、加害国として何をすべきかを考えるべきだ。終戦60周年の日が近づくにつれ日本では戦争関連の報道が増えているが、大部分は日本が受けた被害に集中しており、日本による隣国への加害についてはほとんど報道されていない。これは間違っている。
(日本の一部による中国の「反日教育」批判について)私は中国の教科書を読んだ。事件背景の紹介はあったが、日本軍の残虐行為の詳細な描写は決してなかった。中国人は祖父母の口から、最もはっきりした戦争への理解を得ているのだ。中国の教科書が反日だというのなら、広島と長崎への原子爆弾投下を紹介するのは反米だということになる。
▽「にがい涙の大地から」
海南監督が400万円を投じて自主制作。制作期間は1年、上映時間は90分余り。化学兵器を中心に旧日本軍の遺棄兵器による多くの被害者の悲惨な境遇を忠実に記録している。
「人民網日本語版」2005年7月18日