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東方の聖地――曲阜

 山東省曲阜は、中国古代の偉大な思想家、政治家、教育家、儒家学派の創始者である孔子の故郷であり、孔子の教えを受けた中国のいま一人の偉大な思想家、教育家である孟子の出生の地でもある。孔子、孟子の郷里および往時の鄒国、魯国があったところとして世界に知られているだけでなく、その悠久な歴史とさんぜんたる東方文化をもって内外にその名を馳せている。1982年に、国務院によって24ヵ所の歴史・文化名都の一つに認定された。

 曲阜市は山東省の南西部に位置し、北側には泰山が聳え立ち、南には鳬山、嶧山が横たわり、東は沂蒙山脈につながり、西は広大な平野が続き、泗水という河が北側にあり、沂河という河が南側にある。曲阜の面積は899平方キロで、人口は62万である。曲阜の名前は、「礼記・爾雅」の中に最初に現われ、5000年余りの歴史がある。漢代の書籍には「魯城の東に阜(土山のこと)があり、くねってまがり七、八里も続く。それゆえに曲阜という名が付けられた」との記載がある。

 曲阜は古代の東夷族部落の中心地で、大汶口文化と竜山文化の主要な地域であるほか、周代の東洋における礼楽の邦でもあった。孔子は尼山に生まれ、闕里で育ち、杏壇で講義を行い、魯の都で官職について出世し、泗上に葬られ、曲阜に足跡を数多く残した。

 現在、市には重点文化財が112ヵ所もあり、孔府、孔廟、孔林(「三孔」と称される)は世界文化遺産に登録されている。「三孔」に保存されている文化財の中には、金・元・清王朝の建築物1300間余り、前漢・後漢の時代いらいの石碑彫刻60,000点余、古木3万本以上、さまざまな公文書10万点以上、明代・清代における孔府の書類約30万点などがある。そのほかに、周公廟、孟母林、顔廟、少昊陵などの古跡もある。

「チャイナネット」 2001年10月26日

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