第2次世界大戦時の旧日本軍の戦犯を裁いた南京軍事法廷の跡地が15日、中国人民抗日戦争勝利60周年を記念して、正式に一般公開された。跡地は南京市中山東路307号にあり、ホテル「鍾山賓館」黄埔庁の式場として使われていた。復元作業を経て、当時の法廷の情景がよみがえった。
同法廷は1946年2月から、南京大虐殺の主犯である谷寿夫被告、300人以上の中国人を虐殺したB級戦犯の田中軍吉被告、南京紫禁山で殺人競争を行った向井敏明被告と野田岩被告などに正義の審判を進め、極刑の判決を下した。
今回の法廷復元作業にあたり、鍾山賓館は関係資料を整理収集した。歴史的事実を写真展の形で展示し、中国が外来の侵略への反撃を経て、勝利を収めた実際の情景を再現した。当時、旧日本軍の投降式典のもようを見た抗日戦争の元兵士・王楚英さん(82)は、展示を見て語った。「日本は投降した!中国人民は勝利した!しかし、勝利が大変な苦難の闘争と引き換えに得たものだったこと、民族の大きな傷の上に打ち立てられたものだったことを、私たちはくれぐれも忘れてはならない。だから、いつも用心して、今の得がたい平和を大切にし、平和事業のために微力を尽くし続けなければならない」。
「人民網日本語版」2005年8月16日