貴州省貴陽市の市街地の南、南明河中にある「驁磯石」と呼ばれる巨石の上に建つ。甲秀楼は貴陽のシンボル的存在だ。明代万暦二十六年(1598)の建立。のちに幾度も兵火に見舞われ、修復と再建を重ねた。3層で、高さは22.9メートル。底層部は白色の石柱で造られ、褐色の古代の文様が施された窓格子に木製の扉と窓、清代の玉の彩色画が施された檀(まゆみ)の額、緑色の半円筒形の琉璃瓦でできた広間、金色の琉璃瓦が嵌め込まれた棟と頂……。古色蒼然として、朝陽に照らし出されると、極彩色の美に輝き、非常に壮麗だ。楼に登って遠くに目を向けると、驁磯両岸に広がる景色を一望に見わたすことができる。
「チャイナネット」2005年8月