雲南省昆明市の西南部、滇池北の水辺に位置する。太華山と水を隔てて向き合い、昔は「近華浦」と呼ばれた。滇池は水位が高かったため、宋代と元代には、大観楼一帯は波頭が渦巻いていた。元代から明代にかけて海口河の建設が進むに伴って、水位は下がり、水域も縮小していった。
大観楼は清代康熙二十一年(1682)の建立。康熙二十九年に巡撫(民政・軍事長官)の王継文がこの地を通り、秀麗な湖や山野に引かれ、池を掘って土手を築き、花や柳を植えて大観楼を建てるとともに、周囲にも建築物を配するなど大規模な土木工事を行った。もともと2層だが、滇池に面しているので、楼に登って周囲を見渡すと、景色が非常に広々して壮観であったことから、「大観楼」と命名された。岳陽楼、黄鶴楼とともにその名を馳せている。
「チャイナネット」2005年8月