中国の性別平等と婦女発展の状況


八、女性と環境



中国政府は女性の生存と発展の環境をたえず最適化させ、女性に環境を保護、改善する役割を積極的に果たさせ、女性のために好ましい生存の環境と発展の空間をつくり出すように努めている。

女性の持続可能な発展への参与を促進する戦略目標を制定する。中国の21世紀の議事日程と婦女発展綱要の目標の要求に基づいて、各クラス政府は環境の科学研究、評価、企画、設計、監督、管理への女性の参与を積極的に促進している。現在、中国では各クラスの環境保全部門で勤める女性が少なからずおり、主要な指導的職務を担任している女性もおり、全国の環境監察法律執行要員のうち、女性が約30%を占めている。国は広範な女性が民間の環境保全活動に積極的に参与するのを奨励し、政府の支持の下で、全国婦女連合会は「三・八グリーン・プロジェクト」などの社会動員と宣伝教育活動を展開し、毎年1億人余りの女性が義務植樹、防護林建設および小流域の治水に参加している。このため、全国婦女連合会は1999年に国連環境計画(UNEP)の「世界ベスト500」の称号を獲得した。そのほか、一部の女性が発起に参与した民間環境保全機構は、企業が社会的責任を負うように働きかけ、グリーン生産と生活様式を推し広め、大衆を環境保全に参与するように訓練、動員する面で積極的役割を果たしている。

女性がそれに頼って生存、発展する自然と居住環境を保護、改善する。10年来、都市・農村住民の居住条件に著しい改善が見られ、一人当たりの住宅面積が大幅に増え、緑地占有率は大幅に上昇した。多くの文化・スポーツ・娯楽施設が建設され、一般大衆に開放したため、女性の利用できる公共の空間が大きくなり、女性の生活の質を高めるために有利な条件がつくられた。ここ数年来、政府は水道と便所の改造を大いに行って、農村の水道と清潔な便所の普及率を高めた。2001年から2004年にかけて、中央政府は前後して97億元の国債資金を支出して、農村人口の飲料水不足の問題を解決し、年平均690余万の農村女性に信頼できる安全な飲用水を提供した。2004年、農村の清潔な便所の普及率は53.1%に達し、農村の便所の糞便無害化処理率は、1998年の28.5%から2004年の57.5%へと速やかに上昇した。水道と便所の改造は農村女性の水汲みの重労働を軽減し、彼女たちと家族の健康のリスクを減らし、女性の生存と発展の条件を効果的に改善した。

性別平等と婦女発展に利する社会環境を積極的に作り出し、女性に対する社会の偏見、差別、抑圧をちくじなくす。国は男女平等という基本的国策の宣伝を強化し、政府の関係部門の責任者および各省(自治区、直轄市)の責任者はそれぞれ国と地方のマスコミに文章を発表し、社会の発展に対する性別平等の意義をはっきり述べ、経済と社会の各分野における女性の役割と貢献を肯定している。新聞、テレビ局、放送局などのマスコミは性別平等を提唱し、婦女の権益を守り、女性の風采を展示する番組と報道を制作、放送(映)している。そのほか、政府は女性組織がマスコミと協力して番組を制作し、経済と社会の発展における女性の役割を展示し、女性が情報資源を使用、掌握するように奨励するのを支持している。インターネット技術が中国で幅広く応用されるに従い、多くの女性組織は自らのウェブサイトをつくり、性別平等の意識を伝播し、婦女の発展を促進する重要な方途となっている。