中国の性別平等と婦女発展の状況


五、女性と教育



中国では、女性は男子と平等な教育を受ける権利と機会を享有する。中国の教育法、義務教育法、職業教育法などの法律は女性の教育を受ける権利と機会について明確な規定を行っている。国は確実な措置と行動をとって、女児の9年制義務教育を受ける権利を保障し、女性が中等教育と高等教育を受ける機会を増やし、青壮年に重点を置いて女性が字を読めるようにし、女性の終身教育レベルと教育を受ける平均年限を高めている。

中国政府は義務教育段階の性別差別の除去に力を入れ、女児の教育を受ける環境をたえず改善している。2004年の男児と女児の入学率はそれぞれ98.97%と98.93%で、男女の差は1995年の0.7%から0.04%に下がった。政府は農村の義務教育への投入をたえず増やし、農村地区の義務教育環境を改善し、女児が男児と平等に義務教育を受けるように保障している。2004年の農村義務教育に投入した政府の財政的教育経費は1995年の2倍に相当する1393億6200万元に達した。ここ数年来、国は多くのルートを通じて資金を集めて小中学校助学金を設立し、政府が資金を支出して教科書を無料で配り、雑費を免除し、寄宿生の生活費を補助する政策を実行し、中部と西部の農村地区の貧しい家庭の生徒の就学を重点的に扶助している。各クラス政府は貧困地区、民族地区の女児教育のために特別な政策と措置を制定し、農村地区の女児の義務教育普及レベルを高めるように努めている。そのほか、国はまた専門の政策を制定して、女児を含む農村の流動児童の義務教育を受ける権利を保障している。長年らい、各クラス政府はNGOが寄付して学習を扶助する活動を積極的に推し進め、女児の教育を受ける状況を改善するように努めている。中国青少年発展基金会と中国児童少年基金会の「希望プロジェクト」と「春蕾計画」は、多くの中途退学した女児が再び学校に通えるように資金面から援助している。

国は女性が平等に中等教育と高等教育を受ける機会を保障し、各級各種学校の女性の比率を著しく向上するように努めている。2004年、中学校と高校の在校女子生徒の比率はそれぞれ47.4%と45.8%、中等職業学校の在校女子生徒の比率は51.5%に達した。全国の普通大学の在校女子学生は609万人で、在校生総数の45.7%を占め、1995年より10.3%増えた。女性の修士と博士の比率はそれぞれ44.2%と31.4%に達し、1995年よりそれぞれ13.6%と15.9%上昇した。ここ数年来、中国政府は全国の普通大学で国家助学貸付金制度を実行し、国家助学金と奨学金を設け、女子学生を含む貧しい大学生に利息控除貸付金および奨学金と助学金を提供し、その学業を完成するのを助けている。同時に企業や民間機構と個人が助学のために寄付し、貧しい家庭の女子学生が各クラスの教育を受けられるように支持するのを奨励している。国は女性教師を育成、訓練し、女性教育を促進する面で役割を果たさせることを重視している。2004年、中学校と高校の教師に占める女性の比率はそれぞれ45.9%と41.7%に達し、中等職業学校と普通大学の専任教師に占める女性の比率はそれぞれ46.5%と42.5%に達した。

長年来、中国政府は字を読めない女性をなくし、字を読めない女性が新たに生まれるのを抑制し、字を読めるようになった女性が再び字を読めなくなるのを防止することを重視するとともに、貧困地区と少数民族地区で字を読めるように女性を教育することを重点的に推し進めている。政府の関係部門と全国婦女連合会は女性を対象とする「字を読めない女性をなくす行動」を展開し、2004年、全国の都市部の15歳とそれ以上の女性の字を読めない率は8.2%で1995年より5.7%下がり、農村地区のそれは16.9%で1995年より10.5%下がり、全国の青壮年の女性の字を読めない率は4.2%で1995年より5.2%下がり、字を読めない人全体の減少率を上回った。

国は職業教育、成人教育、技術トレーニングを大いに発展させて、女性の終身教育のレベルが高くなり、性別の差別がさらに小さくなった。第五回国勢調査のデータが明らかに示しているように、中国女性の教育を受ける平均年限は7年で、1990年より1.5年増え、10年間に男女の格差は0.5年小さくなった。2004年、通信大学、夜間大学などの成人大学教育を受けた女性は209万人に達し、学生総数の50%を占めた。ここ数年来、国は女性の職業技能訓練を強化し、さまざまな訓練方式を通じて都市部女性の職業競争力を高め、農村女性が収入を増やして裕福になるように促進し、流動女性を含む広範な出稼ぎ労働者の就業能力を高めた。