女性が国家と社会事務の管理に参与する能力はたえず強まり、参政レベルはたえず向上している。中国憲法は男女の政治的権利が平等であるという基本的原則を明確に規定しており、婦女権益保障法は女性の政策決定と管理への参与を実現させる保障措置に対し一歩進んで規定を行い、婦女発展綱要は女性参政の具体的目標をはっきりかかげている。これらは女性の参政レベルを高めるために法律的政策的基礎を築いた。
人民代表大会制度は中国の根本的な政治制度であり、国は女性が各クラス人民代表大会で重要な役割を果たすのを重視している。1995年に公布された「中華人民共和国全国人民代表大会と地方各クラス人民代表大会選挙法」は、全国人民代表大会と地方各クラス人民代表大会の代表の中で、女性が適切な人数を占めるべきであり、その比率を逐次高めると規定している。10年来、広範な女性は各クラス人民代表の選挙に積極的に参加し、自らの民主的権利を行使し、女性が地方人民代表選挙に参与する比率は73.4%に達した。全国人民代表大会の女性代表の比率はずっと20%以上に保たれている。第10期全国人民代表大会では、女性代表は代表総数の20.2%を占め、女性常務委員は常務委員総数の13.2%を占め、前期より0.5%増え、副委員長の中に女性が3人いる。
中国共産党の指導する多党協力と政治協商制度は中国の基本的な政治制度である。中国共産党は執政党であり、民主諸党派は参政党で、中国共産党と密接に協力する友党である。中国共産党党員の中に女性が一定の比率を占めており、2004年の中国共産党の女性党員数は1295万6000人で,党員総数の18.6%を占め,1995年より3%増えた。中国共産党第16回全国代表大会代表のうち女性代表は18%を占め、前回の代表大会より
1.2%増えた。第16期中央委員会では女性は委員と委員の7.6%を占め、前期より0.3%増えた。中国の八つの民主党派では、女性はわりに高い比率を占め、そのうちの七つの党派の女性党員の比率は30%を越えている。中国人民政治協商会議は中国共産党の指導する多党協力と政治協商の重要な機構である。現在、全国政治協商会議副主席の中に女性が4人おり、第10期全国政治協商会議第1回会議の委員と常務委員の中に女性がそれぞれ16.7%と11.7%を占め、第9期全国政治協商会議第1回会議より1.2%と1.7%増えた。
国は女性幹部の育成、選抜の目標を明確にうち出し、女性幹部の育成、選抜をたえず強化し、女性を国家と社会事務の管理に広く参与させ、多くの素晴らしい女性を各クラスの指導グループに入らせた。2004年末現在、各級党委員会、人民代表大会、政府、政協、裁判所、検察院、民主党派、人民団体の県(処)クラス、地区(庁)クラスの幹部は、女性がそれぞれ同クラス幹部総数の16.9%と12.6%を占め,1995年より4.3%と4.5%増えた。女性市長、副市長(専員、州長)は合計368人おり、省(部)クラス以上の女性幹部は同クラス幹部総数の9.9%を占め、1995年より2.8%増えた。現在、中国の国務院副総理と国務委員の中に女性が一人ずつおり、最高人民法院、最高人民検察院および国務院の構成部門の中に部長と副部長クラスの女性幹部が25人いる。2003年に全国で新たに採用した公務員のうち、女性の比率は27.8%で、中央国家機関のそれは37.7%に達した。そのほか、中国はまた少数民族の女性幹部の育成を重視し、少数民族女性の参政能力の向上を重視している。
末端組織の女性の参政能力は絶えず向上している。都市と農村の女性は積極的に住民委員会と村民委員会の選挙に参加している。2004年、住民委員会と村民委員会の女性委員はそれぞれ23万7000人と44万3000人に達し、それぞれ住民委員会と村民委員会の委員総数の55.8%と15.1%を占めた。女性の住民委員会主任と村民委員会主任が頭角を現している。
婦女連合会の民主への参与と民主監督の役割が強化され、女性の民主に参与するルートが絶えず広くなっている。各クラスの婦女連合会は広範な女性を代表して、婦女の権益にかかわる法律と法規の制定と改正に参与するとともに、その実施に対する監督にも参与している。政府の関係部門は婦女連合会の意見を真剣に聴取し、政策と企画に婦女連合会の提案を取り入れるように気を配っている。